助産師は、妊娠、出産、産後のケアに関する専門職であることはもちろん、女性の健康、女性をとりまく家族や地域の健康にもかかわる幅広い役割を担っています。学生は、講義や実習を通して、それらの幅広い役割を担うための力を身につけていきます。
学生が成長する大きな機会のひとつに実習があります。実習を開始して間もないころの学生は、緊張と不安に包まれた表情で、指導者についていくことで精一杯です。しかし、徐々に「この方のために私はこうしたい!」と言えるようになってきます。
臨機応変に対応し、その人間性や専門知識を活かして、安心感を与えることができるのも助産師の魅力です。学生がいることで受け持ちの患者さんが安心される様子や、「受け持つ患者さんのために何ができるか」と学生が一生懸命悩み、行動する姿に学生の成長を感じます。
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EPISODEエピソード
「受け持つ患者さんのために何ができるか」と一生懸命悩み、行動する姿
看護学部 母性看護学・助産学 准教授
近澤 幸ちかざわ さち
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EPISODEエピソード
「知りたい」気持ちが育む成長
看護師は、生涯にわたり学び続け、創造的にケアを実践する専門職です。その土台にあるのが「もっと知りたい」という探究心です。実習の中で、学生が「患者さんのことをもっと知りたい」と思うようになり、行動にうつす姿に、私は成長を感じます。
学生は、患者さんの症状の背景にある病態を理解しようと、本や資料を調べ、指導者の方に質問し学んでいきます。そして、患者さんのわずかな変化にも気づこうと、念入りに準備したケアを創意工夫しながら実践します。悩みながらも、「次はこうしよう!」と改善策を見つけられた時の学生はキラキラしていて、その過程に立ち会えることに私は喜びを感じます。
学生が「もっと知りたい」気持ちを原動力に、熱心に学び成長していく姿は、私自身に多くの刺激を与えてくれます。私自身も、学生とともに成長し続けたいと思います。
看護学部 基礎看護学 助教
日髙 朋美ひだかともみ
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EPISODEエピソード
医療人として成長した卒業生との手術
私は2020年4月から看護学部に着任しましたが、それまでは医学部で運動器を専門とする整形外科医として勤務し、現在も大学病院での診療を継続しています。皆さんは、“運動器”という言葉をご存知でしょうか?運動器とは身体運動に関わる骨、筋肉、腱、関節とそれを支配する神経の総称です。介護が必要になる原因の4分の1は運動器の障害です。これから迎える超高齢社会における健康寿命の延伸のために、看護学においても運動器は重要な分野です。ぜひ運動器を学び、皆さんの力を健康寿命の延伸に役立ててください。先日、1年前に卒業論文を指導した本学卒業生が、大学病院で私が執刀する手術の直接介助をしてくれました。手術室に入るなり、すぐに挨拶に来てくれて、手術中の介助や回りへの気配りも申し分なく、私との息もぴったりでした。卒業生の1年間の成長を驚くとともに、大変嬉しく思いました。これからも、良き医療人の育成に力を注ぎたいと思えた瞬間でした。
看護学部 臨床医学 教授
安田 稔人やすだ としと
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EPISODEエピソード
人を笑顔にでき、自身が人として成長
2年生の基礎看護実習Ⅱで、初めて患者さんを受け持たせていただきました。事前にしっかりと準備をしたつもりでしたが、毎日、不安で仕方がありませんでした。
実習中は、学部の仲間や先生方、臨床で働く看護師さんたちに多くのアドバイスをいただきました。そして、今後どのような事が想定されるのか、患者さんにとってより良い看護とは何かを模索し、実施していきました。
すると、患者さんは、お部屋を訪ねると喜んでくださったり、「ありがとう」と笑顔で言ってくださるようになりました。
人の役に立てた嬉しさとやりがいを感じる事が出来た瞬間です。
また、同じ目標を持った仲間と悩みを共有し、学び合う事で、今までの自分には無かった新たな視点を得たり、様々な角度から物事を捉える事が出来るようにもなりました。
お互いを成長させる事の出来る仲間の存在も、とても大きかったです。
「人を笑顔にでき、人との関わりの中で自身が人として成長していける」
私にとって、看護学部はそんな場所であり、心からこの学部を選んで良かったと感じています。看護学部(2022年度入学)
仲川 碧花なかがわ みはな
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EPISODEエピソード
看護のやりがいを実感した瞬間
2年生で行われる基礎看護実習IIで初めて患者さんを受け持たせていただきました。患者さんの為に自分が出来ることは何かを日々考えながら関わりましたが、本当に患者さんにとって良い関わりになっているのか、不安でいっぱいでした。
実習を進める中で、患者さんが病院の中だけでなく、退院後にご自宅でどのように過ごしていくのかを考え、教科書通りではなく、その人に合ったケアを提供することが大切だと実感しました。先生方や同じ学部の仲間にアドバイスをもらいながら、試行錯誤を繰り返しました。そして、ケアを実施した後に患者さんに喜んでもらえた時、大きなやりがいを感じました。
特に印象に残っているのは、退院の際に患者さんから「ありがとう」という言葉をいただいた瞬間です。その言葉を聞いた時、人の役に立ち、笑顔にできる看護学部を選んで本当に良かったと思いました。大変なことも多いですが、学んだ事を活かして患者さんに寄り添い、その人らしい生活を支えられる事にやりがいを感じ、この道を選んで良かったと改めて思いました。看護学部(2023年度入学)
入江 綾菜いりえあやな
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EPISODEエピソード
最善の看護とは何か
わたしがこの看護学部を選んでよかったと思える瞬間は、『人との繋がりを通して様々な視点から「最善の看護とは何か」を考え共有し学びへ繋げることができる』と感じた時です。
わたしが入学してすぐの頃は、新型コロナウイルスにより思うように登校できず自宅で個人で学ぶという時間が多くありました。もちろん個人での学習で学んだことも多くありますが、徐々に登校できる機会が増え人との関わりが深くなるにつれ、自宅で自分1人で学んでいた時には気づかなかった視点や考え方・看護のあり方について多く触れることができました。そして同時に、人との関わりの重要性や一緒に学び考える仲間の存在の大切さを知ることができました。
看護を学ぶ上で「最善の看護」というワードは多く出てきますが、この「最善の看護」とは考える人によって様々です。自分の考え、仲間の考え、先生の考え、色んな人の考える「最善の看護」があり、それらを共有して本当の「最善の看護」とは何かを考える、そういった経験ができるのがこの学部です。ですから、わたしはこの学部を選んでよかったと心から感じています。看護学部(2021年度入学)
五十棲 朱里いそずみ あかり
看護師の活躍の場は、医療資源の不足とともに広がっています。
そのためこれからの看護師に求められるのは様々な現場への適応力。
大阪医科薬科大学では、日々の学びの中で基礎力を高めるのはもちろんのこと、
医学部・薬学部との多職種連携を学内や地域・僻地での実習という形で経験を重ね、
どのような現場でも対応ができる力を身に着けていきます。
NEWS
看護学部のお知らせを見る未来に届く学びがある
学びの特徴
人を知り学びを積む
4年間の実習
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第1
学年1年生では、「地域・在宅ケア実習」と「基礎看護学実習Ⅰ」を行います。「地域・在宅ケア実習」では、地域で生活する多様なライフステージや健康状態にある人々と関わり、様々な場で展開される健康づくりのための活動とケアの実際を学びます。「基礎看護学実習Ⅰ」では、9月から12月までの10週間、週に1回病棟や外来の見学をしていきます。外来実習では、初めて大学病院に来られる外来の患者さんに付き添い、外来看護の見学を行います。病棟実習ではグループごとに病棟に配置され、看護師の実際の仕事を見学し、療養環境やコミュニケーションについて学びます。
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第2
学年「基礎看護学実習Ⅱ」のカリキュラムでは、後期に2週間の実習が行われます。実際の患者さんを受け持ち、担当看護師の指導の下、清拭や洗髪などの看護技術を経験しながら具体的な看護方法を学びます。1週目は患者さんの病歴や治療内容を調べ、どのような治療や看護が行われているのか、患者さんの全体像をとらえる学習を進めます。2週目は受け持ち患者さんへの理解をさらに深め、個々の患者さんに合った看護計画の立案・実施までを経験します。
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第3
学年領域別実習は、健康段階や発達段階、場の特徴を踏まえた看護の展開を学ぶ実習となります。1グループ10人程度に分かれ、「急性期」「慢性期」「精神」「老年」「母性」「小児」「在宅」の各分野で2〜3週間ずつ、半年間かけて実習を行います。1〜2分野実習終了ごとに1週間のインターバルがあり、実習のまとめや次の実習の準備を行います。また、1〜2分野実習前後に「看護実践と理論の統合」が入ります。この科目では、既習の知識と実習での学びを統合し看護の理解を深めます。実習施設は大阪医科薬科大学病院が主となりますが、地域の医療・福祉・教育施設等でも実習を行います。
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第4
学年目指す資格に応じて、「看護実践発展実習」「公衆衛生看護学実習Ⅰ・Ⅱ」「助産学実習」「統合看護学実習」など、総仕上げの専門的な実習が行われます。主に大学病院での実習になりますが、離島やへき地、緩和ケア外来・病棟、精神医療機関・福祉施設、 公衆衛生看護実習Ⅰ・Ⅱでは保健所等に赴くなど、他施設での実習も行っており、視野を広げる機会になります。4年生の実習は国家資格取得や卒業後の仕事に直結するものが多く、実践的で貴重な経験です。
研究・社会貢献
看護学部をデータでみる
学部のご紹介
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学部紹介動画 -
学生が看護学部をご案内します