学部長からのご挨拶

大阪医科薬科大学看護学部 学部長 赤澤 千春

 2010年に大阪医科大学看護学部は開設し、本学部の卒業生は772名となりました。2021年度の看護師・保健師・助産師の国家試験の結果は100%でした。新型コロナウイルス感染症の第6波の中での受験でしたので大変心配しておりましたが、うれしい限りです。
 2年にも及ぶ新型コロナウイルス感染症は、看護基礎教育にも大きな変化をもたらしました。講義・演習はオンライン授業を用いて、オンデマンド、Web講義、ハイブリット、教室分配を感染状況に応じて使い分けしなくてはならず、時間割の変更も数回ありました。そうした中でも臨地実習では附属病院をはじめ、他施設で対面実習を可能な限りさせていただきました。それができましたのも、実習施設との信頼関係があったからだと考えます。実習施設からは素早い情報をいただき、タイムリーに状況を把握することで、実習施設の変更や学生待機などができ、その結果、学生全員が実習をすることができました。一方、学生には実習に臨む姿勢として感染を予防する行動を求めました。これは非常に窮屈であったと思いますが、一人ひとりが将来の医療者として行動する自覚を持つことにもつながったと考えます。本当に、感染状況の厳しい中での実習の機会の提供につきまして深く御礼申し上げます。
 看護学研究科は2014年に博士前期課程と博士後期課程を同時に開設し、現在までに博士前期課程49名、博士後期課程32名の修了生が巣立っております。2021年度は新たに博士前期課程に高度実践看護師課程プライマリケア分野(ナースプラクショナーコース)を開設しました。近年は高度実践看護師コースを選択する大学院生が増えており、大学院修了後は学んだ知識と技術を臨床で活用し、看護の質の向上の一翼を担っています。このような人材を輩出することは看護学研究科の開設の目的でもあります。多くの看護職の皆さんも大学院で看護学を学びなおす機会を持っていただきたいと考えております。それが健康に関する社会貢献にもつながると思います。ぜひ皆様のお越しをお待ちしています。

大阪医科薬科大学看護学部
学部長 赤澤 千春