参考情報

長引くマスク生活
家庭内ではお子様と表情豊かにコミュニケーション

家庭内でのパパとママのマスク装着については、つけたり、つけなかったりとご家庭の状況によりいろいろ工夫されているようです。乳児期のお子様は、目だけでなく、口の動きにも注意を向け、表情全体で気持ちを理解し、自分でも真似して言語を獲得していきます(文献1)。そこで、少しだけ日々の暮らしの中で、工夫されるとよい方法をいくつかご紹介します。

方法1
日常生活や絵本の読み聞かせの時、リアクション(表情や反応)をオーバーにする(文献2)

方法2
パパとママの、表情豊かなお子様との会話の機会を意識的、積極的に増やしてみる(文献1)

方法3
(もし手に入るようでしたら)
口の動きや口元の表情が見える透明素材のマスクを使ってみる(文献2)

お子様の不安やストレスへの対応

お子様の不安やストレスが高まり、身体接触を求めた場合には、やさしく抱きしめたり、なでたりしてあげてください。乳児は毎秒2~3cmくらいの速度で触れられると心拍が安定し気持ちが落ち着きます(文献3)。先輩パパの工夫例でも、散歩、公園、一緒に遊ぶ、叱らない、関わる時間を増やす、子どもを抱きしめて安心させるなどがありました(文献4)。

育児がつらくなったとき、パートナーとの関係や生活にストレスを感じたとき(文献4)

・レトルト食品・テイクアウト、デリバリー活用、家電活用・購入、宅配・通販活用。
・外の空気を吸うよう心がけた。
・保健センターの相談窓口に相談した。
・SNS を活用。友人たちとも気軽に会えず、育児の悩みなど話をする機会が減ったため、Zoom などで少しでも話できる機会を作った。
・一緒にいすぎて気が狂いそうになり、1 日夫に預け育児の休みをもらって離れたりしていた。

・家事の分担
・妻のストレスが溜まっていそうなので、テイクアウトなどで息抜きをしてもらった。
・夫婦で月1 日ずつ家を離れて自分時間を満喫することで育児ストレスを解消するようにした。
・ラインや電話などで人に話を聞いてもらってストレス発散をした。

文献1:
 明和政子(2022):【コロナ禍の子どもたち】コロナ禍でのヒトの脳と心の発達、チャイルド ヘルス、25(2)、99-102.
文献2:
 西館 有沙(2022):コロナ禍で子どもの育ちを支える取り組み、臨床助産ケア14(1)、65-69.
文献3:
 明和政子(2021):コロナ禍での子育てと乳児の発達成長、臨床助産ケア: スキルの強化、13(3)、92-96.
文献4:
 佐々木綾子他(2021):「Web 支援システム構築のための新型コロナウイルス感染症が乳幼児と親をとりまく
 育児環境の変化に及ぼす影響の実態調査」、同志社大学赤ちゃん学研究センター紀要『BABLAB』、5、29-30.