母性看護学・助産学

母性看護学・助産学領域は、母である女性と子どもへの看護だけでなく、すべての人の性と生殖に関わる健康問題を支援する看護学領域です。最近では、高齢出産や不妊症の増加、少子化などの問題を背景に、社会における母性看護・助産学領域へのニーズは高まり、求められる役割も拡大しています。性と生、生命倫理についても広く理解することが必要です。多様な価値観を尊重し、よりよい看護ケアについて、また看護者としての私たちの役割や課題について、一緒に学び、考えていきたいと思います。

授業風景

  • 新生児のオムツ交換:上手く出来るかな?
  • 沐浴:気持ちいいね
  • 妊婦健康診査:胎児の胎位は?
  • みんなでマタニティヨガ
  • 調べたことをみんなに伝授!:子宮頸がん
  • 助産師選択:新生児蘇生法Bコース取得をめざしてインストラクターから学びます!
  • 出産準備教室:呼吸法
  • 分娩介助演習
  • 多職種連携-臨床カンファレンス

授業科目

母性看護学概論、母性看護学援助論、母性看護学援助方法、助産学概論、助産診断・技術学Ⅰ、助産診断・技術学Ⅱ、助産管理、セクシュアリティと看護、リプロダクションと看護、母性看護学実習、看護実践と理論の統合、助産学実習、統合看護学実習、卒業演習

メンバー紹介

准教授 | 近澤幸

現在、親が家庭で行う新生児期・乳児期の育児技術に着目した研究を行っています。
家庭で親が育児を安全・安楽に実施できるよう、母親や父親、家族、子どもへの支援を研究していきたいと考えています。
また、母親や父親、家族、子どもを支えるための看護職の活動や、看護学生が安全に新生児・乳児への看護を提供できるような方法や用具の研究を行っていきたいと考えています。

講師| 間中麻衣子

母子が健やかに過ごせるよう,周産期のメンタルヘルスに関する研究に取り組んでいます。妊婦さんや産後のお母さんたちの抑うつ予防を目指した看護介入プログラムの検討を行っています。
これまでに,ストレス対処能力が抑うつと関連することに着目し,産後うつ発症リスクのある女性に対するストレス対処能力の向上をめざした介入研究に取り組んできました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い,妊産褥婦さんのメンタルヘルスの悪化が危惧されていることから,妊婦さんが望む支援について検討するとともに、COVID-19に罹患した妊婦さんの不安や抑うつを調査してきました。今後も、周産期のメンタルヘルス支援について取り組みたいと考えています。
・ 助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)レベルIII「アドバンス助産師」認定

講師| 松枝加奈子

産後の母親と乳児の睡眠覚醒リズムや、家族コミュニケーションといった産後の母親が健康により良い育児ができるよう介入研究や調査研究をおこなっています。
また助産学教育において学生のレジリエンスを調査し、助産学生の学びの支援に取り組んでいます。

助教 | 笹野奈菜

「親となる人々を支える看護」の中でも、特に思春期・青年期にある男女の性や生殖の健康に関する研究活動を行っています。具体的には、大学生の避妊に関する実態調査や、避妊に関する性教育の検討を行っています。
女性やそのパートナーが、自身の思い描くライフコースを実現できるように、妊娠の調整や妊娠前からできる健康管理などの看護支援について取り組んでいこうと考えています。

社会貢献活動・その他の取り組み

研究会の紹介

1.大阪医科薬科大学リプロダクティブヘルスケア研究会-
看護実践におけるリプロダクティブヘルスケアの発展を目指し、2014年に発足しました。看護の現場における困難や課題に対する解決策を学術的に探究することを目的としています。1~2回/年のペースで定例研究会を開催しています。
2. 新生児サポーター養成講座
NPO法人の依頼を受け、産後まもない時期の母親をサポートする「新生児サポーター」養成のための沐浴講義・実習を1回/1~2年のペースで開催しています。講座終了後参加者は、沐浴の技術のみならず、親の気持ちによりそうことや沐浴を楽しむ大切さを学び、地域での母親支援に役立てています。

2023年度卒業研究のテーマ

「看護学生における少子化に関する意識の実態」
「コロナ禍における効果的なオンライン出産前教育の実施方法についての文献検討」
「産婦に対する分娩時のアロマテラピーによる効果に関する文献検討」

2022年度卒業研究のテーマ

「新型コロナウイルス感染拡大に伴う大阪府下の産科医療機関における妊娠・出産支援の実態に関する調査研究」
「妊娠期からの産後うつに対する予防的介入とその効果に関する文献検討」
「周産期の虐待予防に関する助産師の取り組みについての文献検討」

2021年度卒業研究のテーマ

「死産を体験した母親に対するペリネイタルロスケアの現状と課題についての文献研究」
「不妊治療を行った女性の産褥期の母親役割獲得に関わる思いの特徴、看護の現状と課題についての文献研究」
「立ち会い分娩に対する助産師の援助の現状と課題についての文献研究」