BNCT
(ホウ素中性子捕捉療法)

正常細胞にほとんど損傷を与えず、がん細胞を選択的に破壊し、初発・単発がんのみならず、個別臓器に広がったがんや転移性がん、難治性がんにも効果が期待される次世代がん治療「BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)」。

ホウ素中性子捕捉療法とは、ホウ素(10B)と低速(熱)中性子の核反応によって放出されるヘリウム核(4He原子核:(α粒子))とリチウム核(7Li原子核)によってがん細胞を破壊するというものです。
捕獲反応後に放出される2つの粒子はいずれも飛程がごく短く、一般的な細胞の径を超えず、がん細胞に選択的、かつ十分量に集積するホウ素化合物があれば、これを投与後に中性子を照射することで、がん細胞だけを破壊することが可能となります。

関西BNCT共同医療センター

2018年、関西BNCT共同医療センターは教育研究機関に附属する世界初の臨床施設として設置されました。2020年6月に開始された「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」に対するBNCT の保険診療や、FDG-PET 検査を行うなど、BNCT医療の中核的拠点として、がん治療の発展、進歩に貢献しています。

BNCT共同臨床研究所

BNCT共同臨床研究所は、研究、臨床とそのための人材育成を三本柱として活動しています。
研究と臨床を通して人材の育成に努め、学生、実習生を受け入れることでBNCTを支える医療人の養成に寄与しています。また多方面から見学者を受け入れています。

BNCT研究会

医学部、薬学部、看護学部、また医師、薬剤師、看護師など、BNCTに関わる医療人が垣根を超えてそれぞれ研究テーマを持ち寄り、多職種連携によりBNCTの高度化を進めています。