母子の口腔内細菌叢及び健康に関するコホート研究開始

本学附属病院で出産予定の高槻市在住の妊婦様と生まれてくるお子様を対象に口腔内細菌や生活習慣と健康に関する調査を行っています。

 大阪医科大学研究ブランディング事業では、コホート研究(人々を対象に長期間にわたって調査追跡する研究)が3つ計画されています。この調査は、その一つで、①母親(妊婦様)の口腔内細菌叢や生活習慣が妊娠・出産に影響するのかどうか、また、②生まれたお子様の健康状態や成長並びに発達に関係するのかどうかについて検討するために、参加されたお母様と生まれてくるお子様のデータをもとに分析します。そして、研究成果から、妊娠時の病変や子どもの健康、成長・発達に対して実施できる対策を講じることを目指します。
 本研究は、本学の衛生学・公衆衛生学教室と口腔外科学教室が本学附属病院の産婦人科及び新生児科、小児科の協力を得て実施しています。
 調査期間は、妊娠中と生まれたお子様が4歳までの間(妊娠中後期、生後1か月健診、1歳6か月健診、3歳児健診)の4回調査を行います。
 調査は、2018年6月5日から開始しており、唾液採取と生活習慣や健康状態等の質問及び栄養摂取状況に関する質問票調査にお答えいただきます。唾液採取は既成の採取キットを用いるため、特にこの方法で健康を害するようなことは何も無く、安心して実施できることを対象の方々にご説明するとともに、この調査の目的や意義をご理解いただき、同意をいただいた方のみにご参加いただいています。
 また、このようなデータを大量に集めるには自治体(高槻市)の協力は不可欠で、本事業の産官学三者協定が大いに活用されています。本研究以外にも、中高年者を対象としたコホート研究も計画されておりますので、高槻市在住の皆様には健康寿命を延伸する「たかつきモデル」創出に向けて、ご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

  • 研究参加への説明を行う藤田先生
  •  生活習慣などの質問票への記入
  •       唾液採取