臨床医学

津田 泰宏 教授

 近年、生活習慣病が急増してきています。なぜ生活習慣の乱れが生じるのか、それにつながる原因は何か。生活習慣病と中心とした慢性疾患の発症機序やその病態、マネージメントに関わる研究を行っていきます。また、動物実験などの本格的な基礎研究などの希望にも応えられると考えています。医療の複雑化などにより最善の医療を提供するには多職種連携医療が欠かせないものとなってきています。疾患の病態を知り、その発症機序を研究することは治療法を理解することに繋がり、スキルアップや他の医療従事者と連携に役立つと考えられます。

安田 稔人 教授(専門 整形外科 足の外科 スポーツ医学)

 私の専門領域は整形外科であり、運動器の専門家です。運動器とは身体運動に関わる骨、筋肉、腱、関節、神経などの総称です。超高齢化社会における健康寿命の延長に運動器は最も重要であることは言うまでもありません。介護が必要となる理由の25%は骨関節疾患であり、今後、転倒による骨折や運動器疾患はますます増加することが予想されます。運動器の障害は日常生活動作(ADL)に直結するため、今後は看護学の研究においても重要な領域であると考えています。
 看護学研究科ではフィジカルアセスメント論、病態生理、臨床薬理学を担当します。講義だけでなく、学習内容をプレゼンしてもらうことにより運動器に関する知識を深めていきたいと考えています。研究面においてはこれまではアキレス腱断裂や足首の捻挫の基礎研究、臨床研究を行ってきました。今後は転倒予防、足のケア(フットケア)、靴に関する研究も行っていきたいと考えています。転倒や足の障害は重心動揺計や足底圧計測装置を用いた研究が多く、これらの装置を使った我々の研究のお話もする予定です。皆さんが研究に参加する場合は、医学部整形外科の足の外科グループが協力します。