看護教育学

池西 悦子 教授

看護学生、および看護職の成長を支援する教育方法やプログラムの開発に取り組んでいます。現在取り組んでいる課題は、「看護師のリフレクション学習を支援するファシリテーター育成プログラムの開発(科学研究費補助金「基盤C」2020年~)」です。
リフレクション(reflection)は、「振り返り、内省」のことで、専門職として実践を通して学び成長するために必要な思考のスキルです。人はただ経験するだけではなく、その経験全体を振り返り、自己の行動、思考を言語化し、その時の判断について再度考え、意味付けをすることで、自己の学びとなります。生涯にわたり学び続けるために必要な思考となるため、研究成果を基に学生支援はもちろん、臨床看護師、看護管理者、教育担当者を対象とした継続教育にも取り組んでいます。

川北 敬美 准教授

私は、看護師として働き続けることを支える環境について、研究を行っています。超高齢化社会を迎え、看護の需要は高まるばかりですが、労働力人口は減少していきます。学生時代からのキャリア教育の充実とともに、多様な働き方を推進し、生き生きと働き続けられる組織的支援を探求していきたいと考えています。

博士前期課程

教育・実践領域において系統的な教育活動を展開するために必要な基礎的知識・技術について学びを深めます。そして、これまでの教育実践に関わる経験や文献検討を通して看護学教育に共通して存在する諸現象に関する課題、および看護学生を含む看護専門職者のキャリア開発に関する課題を探究します。

博士後期課程

看護教育学は、看護学各領域に共通して存在する要素を研究対象として、看護学生を含む看護職者、看護教育者など看護を提供する側に焦点を当て、その発達支援を通して質の高い看護の提供を目指します。当該分野では、看護基礎教育および看護継続教育の実践の場で生じている教育現象、看護専門職の実践的思考の育成など、看護実践能力を高める人材育成の課題について探求します。

大学院修了生の研究テーマ

2023年度修了生とゼミ生の皆さん

2021年 組織支援と経験学習が副看護師長の看護管理者コンピテンシーに及ぼす影響
2022年 看護系大学教員の教員特性と臨地教授活動の質の実態—成人看護学領域の教員に焦点をあててー
2023年 臨地実習指導者による在宅移行支援を学ぶ実習指導場面における教材化の様相

「RFラボOMPU」

大学院生と一緒に、気がかりな事例をリフレクションする「RFラボOMPU」を行っています。RFは「リフレクション」、ラボは「追求」、OMPUは「大阪医科薬科大学大学院」で、大阪医科薬科大学大学院よりリフレクションを追求していこう!!ということから、「RFラボOMPU」というネーミングに至りました。
リフレクションに取り組みたい方にも、自由に参加していただき、一人ではできないリフレクションの価値を感じてもらえる場にしたいと思っています。
研究室紹介URL:https://www.ompu.ac.jp/gakuho/ompugakuho005/#page=9
お問合せ:n-edu@ompu.ac.jp

第1回

2024年6月27日(木)17:00~
テーマ「日勤一人立ち間近の新人看護師への多重課題時の関わり」
参加者7名

第2回

2024年8月29日(木)17:30~
テーマ「新人教育担当者Aに部署の課題への気づきを促す」
参加者8名

第3回

2024年10月24日(木)17:30~予定
テーマ「未定」

2024 看護教育学分野の活動

「伝統のわざを伝承する」を学ぶ

「伝統のわざを伝承する」を学ぶために、兵庫県の灘一体にある灘五郷を訪ねました。現代にも伝わる伝統的な酒づくりの製法を学んだり、お正月にTVなどでよく観る樽酒の樽づくりの様子を見学しました。樽づくりの現場は、まさに認知的徒弟制の教育手法が取られていました。見学後には美味しい日本酒を試飲させていただきました。

菊正宗酒造株式会社酒造記念館館長様より
今回は、菊正宗酒造記念館にお越しいただきありがとうございました。
私どももこれから先人の伝承技をどのように受け継ぎ、そして伝えていくか、「和魂洋才」新しいものを取り入れながらも伝統伎の魂を継いでいきたく思っています。
またの機会がございましたら、是非ともお越しいただきたくお待ちいたしております。

第34回日本看護学教育学会学術集会

8/19,20の2日間、東京京王プラザホテルで第34回日本看護学教育学会学術集会が行われました。2日目には、修了生の山田忍さんが「臨地実習指導者による在宅移行支援を学ぶ実習指導場面における教材化の構造」の示説発表をされました。

発表者の山田さんより
ポスター発表は初めてでしたが、参加者の方に、関心を持っていただき意見交換をすることで、多様な意見に触れ、新たな課題を見出す機会となりました。
ここからより良いものにブラッシュアップしていきたいと思います。