精神神経科病棟での実習(精神看護学領域)

大阪医科薬科大学病院精神神経科病棟で2週間の精神看護学実習を行います。

精神看護学実習では、精神疾患をわずらう患者さんに関心を注ぎながら、理解を深めるとともに、看護師として援助ができるようになることを目標にしています。
学生は、1人の患者さんを受け持たせていただき、精神看護学の基礎的な知識・技術を基盤にしながら、患者さん理解を深め、その方らしさを支える支援について考え実践していきます。また実習中には、医看融合カンファレンス(医学部と看護学部の学生が共通で受け持たせていただいた患者さんについての事例カンファレンス)を行い、医療チームにおけるそれぞれの専門職機能と協働について理解を深めています。

【学生の声】

●精神疾患をもつ患者さんと関わり、患者さんの気持ちを汲み取ることの大切さを学びました。患者さんの心情は必ずしも言語化されるわけではなく、表情・動作・口調などの情報からも患者さんの精神面を評価することができます。精神状態が不安定な場合には適切に感情を表出することが難しくなったり、自身の変化に気づきにくくなることがあるため、患者さんの発言以外の情報を十分に観察することが精神看護において重要であると日々の関わりを通して感じました。患者さんが少しでも精神状態を安定させることができるように、本当に患者さんが必要としている関わりは何かということを日々振り返り、医療的な観点に加えて、患者さんが一人の人間として求めていることを見出していくことが大切であると考えます。

●患者さんに安心してもらうためにどの様に声をかければ良いのか、ということが最も困難であり、自分が努力した点であったと思います。疲労の訴えであったり、看護師の声掛けに対する返答であったとしても、患者さんの選んだ言葉や、話す時の目線や表情の中に、患者さんが本当はどう考えているのかが隠されているということを学ぶことができました。初めは自分の関わりが患者さんに良い影響を少しでももたらしているのか不安に思うこともありましたが、関わっていく中で、患者さんの表情に変化が見られたり、ご自分の気持ちを少しずつ表出してくださるようになり、継続して関わり続けることが大切であることを学びました。

実習の様子