たかつきサステナビリティ事業

本学医学部及び看護学部と高槻市、高槻市医師会、高槻市歯科医師会、高槻商工会議所など多くの機関が連携し高槻市民への健康に関する教育けいもう啓発活動や地域包括ケアを展開し、高槻市の健康増進・健康寿命の延伸と地域の発展を目指します。

「医工薬連環プロジェクト」

本プロジェクトの全体構想は、医工薬連環科学分野の構築と地域還元を目的とした、教育先進都市・高槻市における若年世代の重要な住条件である教育環境の改善と持続的な都市活性化の基本条件を整備することです。大阪医科薬科大学・関西大学による「医工薬連環科学教育研究機構」の緊密な学学連携体制の下、学部学生だけでなく、医学、工学、薬学、看護学の各分野への進学を目指す児童・生徒の理科系教育支援や卒業後のキャリア形成、初等教育課程に対するサポート、さらに生涯教育の支援を行うことで、世代を超えた連環すなわち「世代縦断型循環」の教育環境を構築することが大きな特色です。
また、科学イベントや出張講義、自由研究コンテストなどを継続して実施し、児童・生徒への直接的な理科系教育環境の整備を行います。これらを高槻市政に反映して効果的、かつ継続的に実施し、評価していく(学学官連携)ための仕組みの構築を目指します。

「食育とオーラルケア」

高槻市民の健康増進への啓発活動、またボランティアにエントリーいただいた方を対象に、疫学研究など継続性をもった産官学が連携した国内でも先駆的な取り組みです。

近年、オーラルケアは糖尿病、循環器疾患、関節リウマチ、認知症などの発症や全身フレイル(運動機能低下)の予防につながることが医学的に解明されています。

高槻商工会議所、高槻市、大阪医科薬科大学の産官学がひとつとなり、高槻市の高齢者が安心して暮らせる「地(知)と健康の街“高槻”」を目指し、市民公開講座、オーラルフローラのゲノムプロテオトーム等統合解析からの病態解明研究、「ますます元気体操」などを実践しています。

本取組は文部科学省「平成29年度私立大学研究ブランディング事業」に採択され、高槻市民の健康寿命延伸に寄与するエビデンスの提供、健康施策への提言及び研究成果の事業化など、研究成果を還元し、少子高齢中核都市を活性化する「たかつきモデル」を創出します。

  • 2017年「たかつき産業フェスタ」にて大槻学長の市民への講演

「認知症の多職種人材育成プロジェクト」

高槻市の基本理念である「すべての高齢者が、自分らしく充実した人生をおくることができる安らぎの社会のお実現」のために、高槻市が活動の核に据えている「地域包括ケアシステムの構築」と「認知症高齢者支援策の充実」に必要な「医療・福祉・介護専門の人材育成」を支援するための取組です。

大阪医科薬科大学、高槻市医師会、高槻市歯科医師会とともに、特定機能病院、教育研究機関として培ってきた経験を生かし、認知症高齢者の医療・介護・福祉に関わる専門職の人材育成のための教育・研修プラットフォームを形成し、地域包括ケアシステムの中で医療・福祉・介護専門職として活動・活躍している人材の能力強化及び開発を行います。

平成30年10月24日(水)13時、高槻市役所 市長室において、高槻市 濱田市長と大阪医科大学 大槻学長による、高槻市と大阪医科大学との「認知症に関わる多職種連携の人材育成のための教育・研修プラットフォームの形成」に関する協定が締結されました。

1. 認知症対応能力向上のための多職種人材育成プログラム 認知症に関わる医療福祉介護専門職10-15名を対象に、「早期発見・早期介入」と「BPSD・終末期対応」の2本の研修プログラムを開催。
2. 口腔ケアと食事支援に関する認知症介護職人材育成プログラム 「口腔ケア」の重要性と実際の口腔ケアを学ぶとともに、認知症の方に特徴的な食事場面の対応などについて検討する研修を実施。
3. リハビリテーションによる日常生活活動能力向上のための多職種人材育成プログラム 認知症患者の運動機能や日常生活活動能力低下を防ぐために必要なリハビリテーション・運動療法などを、講義・ワークショップ(事例検討)・実習を通じて修得する研修を実施。
4. リハビリテーションによる栄養管理のための多職種人材育成プログラム 認知症患者の栄養状態を把握し、その悪化を防ぐために必要な栄養サポートチーム(NST)の取組みに向け、必要な知識と技術を学ぶ研修を実施。