教育活動における生成AIの取り扱いについて

大阪医科薬科大学学生および大学院生の皆様へ

本学の成績評価に係る試験や成果物作成過程におけるChatGPT(OpenAI)や Bard(Google)、Bing(Microsoft)をはじめとした生成系人工知能(以下、生成AIという)の利用については、下記の方針といたします。

学部生の成績評価に係る試験や成果物作成過程において、生成AIを用いることは禁止します。本人が作成したものではないと発覚した場合には不正行為とみなします。
大学院生の場合、生成AIのみを用いた学位論文は許可しません。
遵守できない場合は、大阪医科薬科大学 学生等懲戒規程第4条1項7号に基づき、処分の対象となります。
ただし、授業担当教員から使用許可がある場合、その指示の範囲内で利用することは可とします。

【背景・理由】

生成AIは近年急速に発達し容易に利用することができる状況です。生成AIはインターネット上に公開されている情報に加えて、利用者が入力した情報を学習し、日々成長し続けるもので、その功罪はそれぞれ極めて大きいものと考えられます。
本学での利用については、教育機構、研究機構、学生生活支援機構およびセンター等にて、それぞれの利用目的を明確にして、利用基準を定め、生成AIの成長に従って利用基準を見直すこととします。
学生の皆さんも新しい技術に基づいて開発された様々な製品や有用なサービスを今後利用する機会が増えることになるでしょう。しかしながら、同時に
  • 生成 AIに入力した情報がAIの学習データとして使用される可能性があること
  • 生成 AIやインターネット上の情報には個人情報や機密情報の漏洩など様々な課題を有していること、情報も必ずしも正しいものばかりではないこと
  • 生成 AIに入力した情報及び出力した情報が著作権に抵触する恐れがあること
などを心にとめておかなくてはなりません。
インターネットや生成AI等を利用して知識や回答を得るだけでは、真の学びとは言えず、学力向上にもつながりません。
大学における学びでは、課題発見・設定、仮説の構築・検証、実験や調査結果の分析と言ったプロセスが重要であり、その過程では人と人との対話や交流が欠かせません。そのような一つ一つのプロセスも大切にしてほしいと考えます。このことから、教育機構では上記の方針を示すこととします。

【参考】 大阪医科薬科大学 学生等懲戒規程第 4 条

第4条 懲戒の対象となる行為は、次の各号に掲げるものとする。
  (1) 社会的諸秩序に対する侵犯行為(犯罪行為)
  (2) 重大な交通法規違反
  (3) ハラスメント行為
  (4) 情報倫理に反する行為
  (5) 学問的倫理、研究倫理に反する行為
  (6) 学生等の学習、研究及び教職員の教育研究活動等の正当な活動を妨害する行為
  (7) 授業、試験等における不正行為
  (8) その他、公序良俗に反する行為
2 前項に掲げる対象行為の詳細及び該当する懲戒の種類は、別表1及び2に定める。