食物アレルギー児の社会的スキルの獲得過程の解明と支援プログラム構築

鈴木 美佐
SUZUKI MISA

看護学部 小児看護学分野
カテゴリー:看護

研究開発段階

 

研究のポイント

  • 思春期にある食物アレルギー児の社会的スキル獲得支援プログラムの構築研究
  • 社会的集団の中で対処していくために身につけるべき社会的スキルの解明
  • 医学モデル+生活モデルをベースとした支援の検討

研究の背景と概要

食物アレルギーがある児童生徒が全国の公立小中高校に約52万7千人おり、2013年の前回調査より約12万人増えていることが判明した。アナフィラキシーを起こしたことがある児童生徒の数も増加しており、社会生活の中での食物アレルギーがある児童生徒自身と周囲の正しい理解と対応策の研究と普及が課題である。
食物アレルギーにおける管理の原則は「正しい診断に基づく必要最小限の原因食物の除去」である。乳幼児期にはそれらは養育者によって代償されるが、学童・思春期には自身の病気について主体的・自律的にセルフケアが行えるようにすることが重要であることから、食物アレルギーの疾患特性や、子どもの発達段階をふまえた自己管理を支援する必要がある。
一方、自身の食物アレルギーについて他者に伝えることを苦手と感じている、対人関係に影響が及ぶことを恐れて適切な療養行動がとれない、他者との適切な関係性や距離感の構築に困難を感じているなど、子どもが自身の属する社会的集団において上手く対処していくために必要なスキルの未熟さが要因となっていると考えられるケースも散見される。
食物アレルギー児が自身の食物アレルギーに伴う症状を適切に管理しつつ、社会的集団内の一員としてうまく対処していくために必要なスキルを“社会的集団生活スキル”と定義し、その特徴と獲得過程の解明、獲得のための支援プログラムの構築を目指し、本研究に取り組んでいる。

産学連携の可能性

本研究成果の支援プログラムを、地域(保育所~高校)で支援にあたる先生方にも活用していただき、食物アレルギーの子どもに還元できることを願っている。ITの活用も含めて、関心のある企業や研究者との協働を求めている。

関連論文・知財

1. 慢性疾患をもつ子どもの病気認知」の概念分析,鈴木美佐, 泊祐子,日本看護研究学会雑誌, 43(4), 745-756, 2020
2. Coping Process in Children with Food Allergies Developing dur ing Early Childhood. Suzuki M, Tomari Y. Health (12) , 38-62, 2020