髙見 俊宏TAKAMI TOSHIHIRO
医学部 脳神経外科学教室
カテゴリー:医療機器
研究開発段階
研究のポイント
- 脊椎固定手術においては強固な初期固定力が求められる
- 椎体間ケージを設置した場合の術前シミュレーションによる構造解析が必要である
- 脊椎内固定の構造解析が可能となるソフトウエア開発を希望する
研究の背景と概要
脊椎固定手術においては、骨折における骨接合術と同様に強固な初期固定力が求められる。そのために、通常は椎体間にケージと呼ばれる内固定材料を自家骨あるいは人工骨とともに設置し、さらに追加で内固定を補強する。手術による内固定力が強いほど、術後の外固定装具(ネックカラーなど)を簡便にすることができ、最終的に理想的な骨連続性(骨癒合)が完成する。
頸椎前方手術においては様々な椎体間ケージを使うことができるが、残念ながら術前に各種の椎体間ケージの内固定力を比較検証することは不可能である。そのため、実際の医療現場では、個々の医師が経験則に従って最適と思われる椎体間ケージを選定して設置するため、その他の椎体間ケージを設置した場合との比較ができない(手術の個別化が困難)。先行研究では椎弓形成における構造解析を、FEM(Finite Element Method=有限要素法)の解析手法を使ってシミュレーションを行った。しかし、解析ソフトが高額であり、個々の症例すべてに簡易的・短時間に実施することが難しい。そこで、日常診療で得られるCT画像などのデータから、簡便に各種の椎体間ケージを使った際の構造解析が可能となるソフトウエア開発を希望する。
産学連携の可能性
外科医の経験則で最適と思われる椎体間ケージの選定・判断をしている部分を、術前シミュレーションソフトで数値化・可視化することにより、手術の標準化・安全性向上が期待できる。
関連論文・知財
A Finite Element Analysis and Clinical Image Evaluation. Naito K, Nakanishi Y, Takami T. Cervical Lift-up Basket Laminoplasty after Resection of Spinal Intramedullary Tumors. Neurol Med Chir (Tokyo) 62(12),559-565, 2022