前庭性片頭痛の病態解明に向けて ~モデル動物を用いた内耳血流の評価~

乾 崇樹
INUI TAKAKI


医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室

カテゴリー:医薬品 

研究開発段階

 

研究のポイント

  • 内耳における聴覚生理の不明点を解明し、治療に繋げることを目的とする
  • Ca2+の制御から蝸牛直流電位の維持を試みる治療の研究はこれまで殆どみられない
  • 組織学的な研究へと発展が可能である

研究の背景と概要

片頭痛の症状の一つとしてめまい発作を繰り返す前庭性片頭痛は、その性状において、やはり発作性めまいを反復する内耳性疾患であるメニエール病と類似点が多い。また前庭性片頭痛とメニエール病は互いに合併が多く、両疾患が重複する例も報告されており病態としても興味深い。片頭痛の病態には脳組織における一過性の血流増加とそれに続く乏血が関与するとされている。
本研究では内耳の平衡機能を司る内耳血流の重要性に着目し、メニエール病のモデル動物に片頭痛発作の誘発刺激を行い、内耳血流と聴覚、平衡機能の変化を観察することで前庭性片頭痛とメニエール病の関係を明らかにし、病態解明から新規治療法の確立を図る。

産学連携の可能性

片頭痛はアブセンティーイズムに加えプレゼンティーイズムも大きく、生産年齢人口に多いため社会的損失が大きい。病態解明、既存薬剤(CGRP関連抗体薬)の適応拡大や新規Drug deliveryの開発に繋がる。