辻 明里

精神科を志した理由

「出産、育児は女性医師のキャリア形成においてマイナスな時期と捉えられがちだが、精神科医にとってはその時期すらポジティブな経験であり、診療に活かせる」

学生時代、精神科の病院実習の際に聞いた言葉です。当時は精神科を志していたわけではありませんし、自分の人生やキャリアについてそれほど深く考えも想定もしていませんでしたが、ずっとこの言葉が心の中に残っています。実際に研修医となり様々な診療科をローテートする中で精神科医療の興味深さや医局の雰囲気に惹かれ入局し、現在は子育てをしながら精神科医療に携わる中で上記の意味合いを深く実感しています。

私の仕事紹介

外来業務、病棟業務などそれぞれ仕事はありますが、大学病院や総合病院で特徴的なものでは内科や外科など他の診療科からのリエゾン依頼(身体疾患で入院中の患者さんの精神的な問題に対応する)でしょうか。他病棟のベッドサイドまで往診に向かい、評価、治療を行い、必要時には精神科病棟への入院を調整することもあります。その際には患者、家族だけでなく他の診療科の医師、コメディカルとも連携を図る必要がありケースワークが難しいこともありますが、面白さを感じる部分も大きいです。

教室の魅力

それぞれが日々忙しく仕事をこなす中でも、コミュニケーションがしっかりと取れており、医局内の雰囲気は明るく活気に溢れています。口を揃えて「仲が良い」と言い過ぎると少し胡散臭いように思われるかもしれませんが・・・(笑)おそらく医局員、皆が感じている部分であり、当教室の魅力といっても良いのではないかと思います。ちなみに私自身は他大学出身ですが、それにより居心地の悪さを感じることも全くありませんでした。

メッセージ

診療科や入局先の選択は、研修医の先生方がまず最初に直面する医師人生の岐路であると思います。どの選択も良い部分、悪い部分はあり、その基準も人によって異なるため、非常に悩まれることもあるでしょう。実際に見学に来ていただければ、当医局の雰囲気を肌で感じていただくことができると思いますし、私たちも色々な先生方とお会いできる機会を楽しみにしています。