学修実態

1.建学の精神とディプロマポリシーについて

①「建学の精神」の認知

全体では約7割の学生が「建学の精神」をある程度以上に理解していると回答しています。一方、ほとんど理解していないと回答した学生の割合は1割に満たない結果でした。これは昨年度よりも理解している学生がやや増加しています。引き続き、「建学の精神」を日々の学習のなかで継続して意識する必要があります。

②「ディプロマポリシー」に関する認知

全体では約7割の学生が看護学部のディプロマポリシーを比較的理解していると回答しています。「知らない」と回答した学生は全体で約8%です。昨年度と比較すると「かなり理解している」と回答した学生が全学年でやや増加しています。学年でみると、比較的理解している学生が4年生で約8割ともっとも高くなっています。2020年度より各学年のガイダンスの時に3ポリシーについて説明し、学生に周知する取り組みをしていますが、その成果が表れてきたと言えます。

今年度、身についた能力や態度(ディプロマポリシー項目に対する自己評価)

③生命の尊厳を守り、人権を尊重し、多様な文化を持つ人々の生き方や価値観を尊重した行動をとることができる。

④多面的かつグローバルな視点から看護に関する課題を探究し、新しい知識や技術の創造に取り組むことができる。

⑤看護学に関する基本的な専門的知識と技術を身につけ、個別の健康課題に対し、ライフステージや健康状態等を考慮した看護を実践することができる

⑥地域社会における健康課題を把握し、多職種と連携し協働する必要性と方法を理解して、多様な課題の解決に取り組むことができる。

⑦自らのキャリア形成をみすえて、向上心をもって自己研鑽し続けることができる。

ディプロマポリシーとして掲げられている項目に関する達成度の自己評価では、ほとんどの項目において、身についたとする学生の割合が全体で約8割となっており、いずれの項目でも3・4年生で割合が高くなっています。昨年度、比較的身についたと回答する学生の割合が低かった「多面的かつグローバルな視点から看護に関する課題を探究し、新しい知識や技術の創造に取り組むことができる」の項目で、今年度は3年生を中心にやや高くなっています。全体に見ると、昨年と比較してほぼ同様の結果なので、ディプロマポリシーに関する達成の自己評価は学生全体では高い水準を維持していると言えます。

2. 今年度の授業を振り返って

①授業への積極的な参加

学生全体では、積極的に参加したとする学生が9割を超えています。昨年度は、新型コロナウイルスの影響で、オンラインまたは対面・オンラインのハイブリッドなど通常とは異なる形態で実施される授業もありましたが、授業参加に対する積極性は例年通りでした。今年度もその傾向に変化はありません。

②授業の満足度

③授業全般でよかったと評価できること

④授業全般で欠けていたと思うこと

全体でみると授業に比較的満足している学生は約9割で、昨年度の約7割と比べて満足度が高くなっており、例年通りの水準に戻りました。また授業に満足した理由をみると、「充実した授業内容」を挙げている学生の割合が昨年度よりも高くなっています。これらの結果から、昨年度は新型コロナウイルスの影響で対面授業が制限されていたことにより授業の満足度が低くかったものの、今年度は感染対策による授業への影響が限定的であったたため、満足度が例年の水準に戻ったと考えられます。

臨床実習について

⑤臨床実習で患者と接した時間

⑥臨床実習での患者との積極的な関わり

⑦臨床実習での全体的な満足度

臨床実習に関しては、すべての学年で約8割の学生が実習時間は適切であったと回答しています。また、臨床実習における患者との関わりでは、全体では7割近くの学生が積極的に関わったと回答しており、どちらかと言えば積極的であったとする学生とあわせると9割を超えます。臨床実習全体に対する満足度では、全体で約6割の学生が「満足している」と回答しており、比較的満足しているとする学生を含めるとほとんどの学生が満足しているようです。これらの結果は例年とほぼ同じです。

⑧現在あるいは将来役立ちそうな授業

全体では、現在あるいは将来役立ちそうな授業がよくあったと回答した学生がおよそ半数を占め、ときどきあったとする学生と合わせると9割を超える学生が将来役立ちそうな授業があったと回答しています。これは昨年度とほぼ同様の結果です。

今年度受講したアクティブラーニングの経験について

⑨ディスカッション、ディベート (議論・討論)

⑩グループワーク(小グループや班別授業)

⑪プレゼンテーション(個人またはグループでの発表)

⑫実習・フィールドワーク(実習・臨床実習などの授業や学外に出向く授業など)

⑬予習・復習を行うことを前提とする授業が行われる

⑭定期的に小テストやレポートが課される

⑮レポート等提出物の添削と返却が行われる(教員からのフィードバックがある授業)

アクティブラーニングの項目については、経験したという回答が学生全体の8割という結果です。ただし、1年生では「ディスカッション・ディベート」、「グループワーク」「プレゼンテーション」で経験の割合が他の学年よりもやや低くなっており、これは昨年度の1年生と比べても低い割合です。それ以外に関しては、全体としては昨年度と同様の回答傾向だと言えます。また2年生の「実習・フィールドワーク」で「よくあった」という回答の割合が低いのは昨年度と同様の結果であり、カリキュラムの学年特性が反映されていると言えます。

3. 今年度の学習を振り返って

①今年度の平均的な1日あたりの予習時間(授業外学習)

②今年度の平均的な1日あたりの復習時間(授業外学習)

授業外学習については、予習・復習ともに3年生で、もっとも1日あたりに費やす時間の割合が高いことが確認されます。全体としては、約8割の学生が1日2時間以上は予習・復習しているようです。この結果は昨年度とほぼ同じです。

③今年度のUNIPAの利用状況

④UNIPAの利用目的

⑤ポートフォリオ「マイステップ」の利用状況

学生全体の約85%が、学生支援のポータルサイト「UNIPA」を利用しています。とくに1・2年生で利用頻度が高くなっています。またポートフォリオ「マイステップ」については、全体では約4割の学生が利用しており、とくに3年生で利用する学生が多くなっています。これらの結果は昨年度とほぼ同じです。

⑥今年度のチューターとの面談

⑦ チューターの体制に満足しましたか

今年度、チューターと面談したとする割合は、学生全体で約7割でした。これは昨年度の約4割よりも高く、昨年度は感染症対策で登校が制限されたために対面での対応が難しかったことによるものだと考えられます。一方で、チューターとの面談に対する満足度では、学生全体では約9割の学生が比較的満足したと回答しています。

4. 総合的な学習の評価

入学してから今までに学習した成果(結果)の満足度

入学後、現在に至るまでの学習成果について、全体では約85%の学生が比較的満足していると回答しています。また「満足していない」とする学生が非常に少なく、比較的満足していない学生の割合も1割程度にとどまることから、全体としては多くの学生が自分の学習成果に満足しているようです。これは昨年度と同様の結果です。