機能改善

単孔式手術について

小さい傷で手術をして欲しいと患者さんが思うのは、当然のことです。我々は、少しでも小さい傷で手術をすることを目的に、単孔式手術を始めました。

単孔式手術とは、お臍に一つだけ穴をあけて行う腹腔鏡下手術です。傷は臍に隠れるため、傷はほとんど見えません。整容性や、痛みも少なく、患者さんも非常に満足してくれます。

図6「括約筋部分切除併用超低位直腸切除術(究極の肛門温存術)」

我々は、2009年に単孔式手術を開始しまして、今までに胆嚢摘出術を中心に1500例以上の単孔式手術を行ってきました。単孔式手術に関しては、有数の症例数を誇ります。

そして、単孔式手術の有用性も報告してきました。
1)
M Asakuma, et al. Impact of single-port cholecystectomy on postoperative pain. Br J Surg. 2011;98:991-5.
2)
M Hayashi, et al. Effectiveness of a surgical glove port for single port surgery. World J Surg. 2010;34:2487-9
3)
M Ozeki, et al. Torsion of an accessory spleen: a rare case preoperatively diagnosed and cured by single-port surgery. Surg Case Rep. 2015;1:100
4)
M Yamamoto, et al. Clinical impact of single-incision laparoscopic right hemicolectomy with intracorporeal resection for advanced colon cancer: propensity score matching analysis. Surg Endosc.2019;33:3616-22

 

手袋法

単孔式手術は、様々なデバイスがありますが、当院は手袋法と言う方法で行っております。

こちらが、当院で行っている単孔式手術です。

小さい傷で、安全に手術を行うのに最適な方法と考えています。

また、単孔式手術の新規デバイスの開発にも朝隈先生を中心に当科は取り組んできており、ついに完成しました。
こちらが、新規デバイスでの単孔式手術です。
利便性もよくて、様々な手術に今後適応を広げていく方針としています。

整容性と痛みにも優しい単孔式手術

単孔式手術は、傷が一つだけですが、我々はその傷の大きさにもこだわって手術を行っています。
お臍から傷がはみ出さない、お臍の中だけの傷で行うように心がけています。
それこそが、真の意味で、体にやさしい単孔式手術を考えています。

整容性が優れていても、安全な手術が担保されなければいけません。当科は手袋法での単孔式手術で定型化しており、様々な手術にも応用していますので安心して下さい。

単孔式手術を希望される患者さんは、一度ご相談下さい。

 

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