研究概要
当科では、教室の特徴である豊富な手術を研究に活かし、臨床還元を見据えた橋渡し研究を軸に研究を展開させています。新規がん関連遺伝子の同定・機能解析や、核酸医薬開発を含めたmicroRNAに関する研究を中心にプロジェクトが遂行されています。
また、より質の高い医療を患者さんに提供するための手術デバイスの開発研究なども行っています。プロジェクトの多くは大阪医科薬科大学研究拠点育成事業や、医工薬連携プロジェクトとしても支援されています。大学院生を中心に「外科医としてどのような研究をすべきか?」を考え、科学的視点から、答えの無い問いを解決し、実地の医療に活かすことのできる医師を育成することを目標にしています。
個々の研究に関しては下記をご参照下さい。
学位取得
石井 正嗣 甲第1026号 |
2017年 |
肝切除後の肝再生に関するロジステック解析 Sci Rep. 2016 Oct 3;6:34214 |
佐藤七夕子 乙第1159号 |
2017年 |
ホルモン感受性乳癌組織における新規悪性度関連タンパク質の検索 Bulletin of the Osaka Medical and Pharmaceutical University,60(1),35-39(2014) |
田中 亮 甲第1044号 |
2017年 |
ERASを取り入れた胃癌周術期管理の有用性 Gastric Cancer. 2017 Sep;20(5):861-871 |
宮岡 雄太 甲第1067号 |
2018年 |
キマーゼの非アルコール性脂肪肝炎における作用メカニズムの解析 J Pharmacol Sci. 2017 Jul;134(3):139-146 |
濱元 宏喜 甲第1077号 |
2018年 |
B型肝炎ウイルス関連肝細胞癌において、DLL3遺伝子はHBxによりヒストンアセチル化を介してサイレンシングされる Sci Rep. 2018 Mar 19;8(1):4842. |
川口 直 甲第1092号 |
2019年 |
大腸癌におけるNogo-Bのc-FLIPを介したアポトーシス調節機構の機構の解明 Biochim Biophys Acta Mol Basis Dis. 2018 Aug;1864(8):2600-2609. |
駕田 修史 乙第1191号 |
2019年 |
胃癌患者胃液由来細胞外小胞の解析 Int J Mol Sci. 2019 Feb; 20(4): e953. |
大関 舞子 甲第1125号 |
2019年 |
新規腹部術後癒着モデルにおけるヒアルロン酸/カルボキシメチルセルロース(セプラフィルム)とキマーゼ阻害薬の比較検討 PLoS One. 2019 Jan; 14(1): e0211391. |
松尾 謙太郎 甲第1138号 |
2019年 |
DLL3 は内分泌細胞に存在し、消化管内分泌細胞癌において重要な役割を担う Cancer Sci. 2019 Oct; 110(10): 3122-3131. |
出原啓介 甲第1147号 |
2020年 |
BergeratのATP結合部位におけるリンチ症候群関連の変異はDNAミスマッチ修復のエンドヌクレアーゼであるMutLの構造を不安定化する J Biol Chem. 2020 Aug;295(33):11643-11655. |
藤井研介 甲第1175号 |
2020年 |
逆蠕動を制御する新規腸管神経群の発見と解析 Cell Rep. 2020 Oct 20;33(3):108314. |
富岡 淳 乙第1210号 |
2020年 |
膵癌に対する膵頭十二指腸切除術後難治性漿液性腹水と術前化学放射線療法との関連 Ann Surg Oncol.2021 Jul;28(7):3789-3797. |
革島悟史 乙博医第2号 |
2021年 |
γ-H2AXは大腸直腸癌細胞における放射線感受性の指標となりうる Oncol Lett. 2020 Sep;20(3):2331-2337. |
島 卓史 乙博医第18号 |
2022年 |
グルコーストランスポーター1 の阻害により消化管間質腫瘍細胞のイマチニブ耐性が克服される Oncol Rep. 2022 Jan;47(1):7. |
猪俣 陽介 甲博医第37号 |
2022年 |
Downregulation of miR-122-5p Activates Glycolysis via PKM2 in Kupffer Cells of Rat and Mouse Models of Non-Alcoholic Steatohepatitis (非アルコール性脂肪肝炎動物モデルのクッパー細胞内におけるmiR-122-5p発現減少はPKM2を介して解糖系を亢進させる) Int J Mol Sci. 2022 May 7;23(9):5230. |
庫本 達 甲博医第42号 |
2022年 |
Chymase as a Novel Therapeutic Target in Acute Pancreatitis (急性膵炎における新規治療ターゲットとしてのキマーゼ) Int J Mol Sci. 2021 Nov 15;22(22):12313 |
河野 恵美子 乙博医第17号 |
2022年 |
Surgical Experience Disparity Between Male and Female Surgeons in Japan (日本における男性外科医と女性外科医の手術修練格差) JAMA Surg. 2022 Sep 1;157(9):e222938 |
本田 浩太郎 乙博医第23号 |
2023年 |
An individual’s physique is associated with the length of the reconstruction route via the retrosternal approach (胸骨後経路における再建距離は体格に関連する) PLoS One. 2023 Mar 31;18(3):e0283890. |
有馬 純 甲博医第63号 |
2023年 |
Antitumor effects of chemically modified miR-143 lipoplexes in a mouse model of pelvic colorectal cancer via myristoylated alanine-rich C kinase substrate downregulation (骨盤内大腸癌再発マウスモデルにおける化学修飾型miR-143リポプレックスのMARCKSの抑制による抗腫瘍効果) Mol Ther Nucleic Acids. 2023 Nov 15:34:102079. |
太田 将仁 甲博医第69号 |
2023年 |
Short-Term Outcomes of Laparoscopic and Open Distal Pancreatectomy Using Propensity-Score Analysis: A Real-World Retrospective Cohort Study (リアルワールドデータを用いた傾向スコア分析による膵体尾部切除術における腹腔鏡下手術と開腹手術の術後短期成績の比較) Ann Surg. 2023 Oct 1;278(4):e805-e811. |
研究協力のお願い
この度、当院において下記の内容にて下記研究を行うことになりました。
ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い致します。
全体
上部消化管グループ
下部消化管グループ
肝・胆・膵グループ
乳腺グループ
業績一覧
研究室からのメッセージ
研究「物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、事実や真理などを明らかにすること」に忠実に物事を深く洞察出来る医師になれるよう、切磋琢磨しています。自・他施設問わず、興味を持たれた方はお気軽にご連絡下さい。また、多くの研究には患者さんの御協力や、研究支援センタースタッフの方々のサポートが必須です。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
大阪医科薬科大学 一般・消化器外科 (研究室長)
研究支援センタートランスレーショナルリサーチ部門 (副部門長)
谷口 高平
研究支援センター トランスレーショナルリサーチ部門のWebページへ