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ケロイド

皮膚に手術や交通事故、熱傷などによる外傷が加わり、治癒後に赤く盛り上がったものを肥厚性瘢痕またはケロイドといい、その創が引きつれて運動障害や変形を来たしたものを瘢痕拘縮といいます。

肥厚性瘢痕・ケロイド

肥厚性瘢痕やケロイドは、創傷治癒後も過剰に線維組織の増殖が起こり、傷が赤く盛り上がったものを言います。肥厚性瘢痕は元の創の範囲を超えては増殖せず、自然消退することが多いですが、ケロイドは創傷の範囲を超えて健常な皮膚まで増殖して腫瘍性の増殖を示し、痛みなどの症状を認めます。肥厚性瘢痕やケロイドの起こる原因としては、体質的素因の他に、創の深さや感染など様々なものがあります。

治療

治療は、局所注射、外用剤、圧迫、手術などがあり、必要に応じて併用して行います。
増殖傾向の高度なものには、手術後の再発を防ぐために電子線照射を行うこともあります。

瘢痕拘縮

瘢痕拘縮とは、創が縮んで引きつれることで、関節では運動制限を来たしたり、顔面では変形や、閉瞼開口障害を生じます。頚部や指間などの凹んだ部分や、関節や顔面など動く部分に生じやすいです。

治療

治療は、受傷後早期では装具や圧迫などの後療法により拘縮を予防しますが、起こってしまった変形や拘縮に対しては、手術で拘縮を解除し必要に応じて植皮などを行い、術後は装具や圧迫などにより再発を防ぎます。

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