外来のご案内

内視鏡(腹腔鏡・子宮鏡)

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術は卵巣嚢胞腫瘍症例の約95%、子宮筋腫症例の約75%を占めております。妊孕性温存希望の無い子宮筋腫や腺筋症に対しては、ほとんどの症例で腹腔鏡下子宮全摘術+両側卵管切除を行います。昨年は97例の症例を全摘しました。妊孕性温存希望のある子宮筋腫に対しては腹腔鏡下子宮筋腫核出術をおこないますが、巨大な子宮筋腫の症例に関してはインバックモルセレーターを使用することで、細切され飛散する筋腫片も確実に回収する方法を選択しております。多発子宮筋腫の症例で腹腔鏡下では困難症例は術前に検討を行い、腹腔鏡補助下手術を選択しております。

子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術

卵巣嚢腫

卵巣に発生する良性腫瘍で、内容は水に近いものから油や血液などまで様々です。放置すると卵巣全体がねじれたり(茎捻転)や嚢腫の内容が流出したり(破裂)、また長期間すると癌化することもあるため、ある程度の大きさになったものは手術の適応となります。当科では、手術侵襲のさらなる軽減を目指し、単孔式(おへその切開のみで行う手術)や細径鉗子(直径2.3mm)を用いた腹腔鏡手術を積極的に取り入れております。

子宮筋腫

子宮に発生する最も頻度の高い良性腫瘍です。大きさや発生する場所によって過多月経による貧血や、圧迫症状(頻尿など)の原因となります。将来の妊娠を望まれる方には筋腫のみを摘出する手術(筋腫核出術)、妊娠や子宮の温存を希望されない方には子宮全摘術を行います。

子宮筋腫

子宮腺筋症

子宮筋層の中に子宮内膜組織が入り込み、内部で出血を繰り返すことにより、筋肉が固く、分厚くなる疾患です。月経痛の原因となります。  

子宮内膜症

子宮外で子宮内膜組織が発生、発育する疾患です。慢性的な炎症により、子宮・卵管・腸などが癒着し、月経痛、不妊症の原因となります。最近では子宮内膜症に対して手術を行うと、卵巣機能が低下することが懸念されており、当科では卵巣機能保護に配慮した手術を心がけております。

 

悪性腫瘍に関しては、初期子宮体癌に対して保険が承認された腹腔鏡下根治術を行っており、全国で最多の症例数となっております。今後は子宮頚癌に対しても適応を拡大していく予定です。(婦人科腫瘍部門参照)

 

子宮鏡

子宮内腔病変に対する子宮鏡検査や子宮内膜ポリープ、粘膜下子宮筋腫、子宮内癒着、子宮奇形に対する子宮鏡下手術を積極的に行っております。子宮鏡検査は年間300例以上、子宮鏡下手術は年間30例程度で推移しております。

子宮鏡

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