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教授からのメッセージ

大阪医科薬科大学麻酔科学教室では、手術麻酔・ペインクリニック・集中治療・救急医療・緩和医療・在宅医療・老人医学の研修を行うことができます。そして学部学生の在宅医療の講義は麻酔科が担当しています。現在、麻酔科学の色々な分野を経験できるためか、関連病院を含めた医局員の出身大学は25大学からなります。
2022年、大阪医科薬科大学病院中央手術室では年間12,833例の手術が施行され、そのうち7,124例が麻酔科管理症例となっています。心臓血管麻酔・小児麻酔・産科麻酔など、専門医取得のために必要な症例は十分にあり、レジデントは2ヶ月ごとに心臓血管麻酔・小児麻酔&産科麻酔・呼吸器外科・脳神経外科麻酔&一般麻酔・ペインクリニック・集中治療を集中して研修しています。
研究は「痛みのメカニズムの解明」がメインテーマであり、特に神経障害性疼痛やがん性疼痛の発現機構を重点的に基礎および臨床の両面からアプローチしています。

教育は医学部学生・研修医・レジデント・専門医取得前の医師を対象に、各々に応じたテキスト・動画を作成し、さらに定期的に学会発表のためのスライド作成から専門医試験対策セミナーまでを病院群の先生方と共に開催しています。諸先生方が築かれた伝統ある教室を発展させるために、特に若手麻酔科医の教育・育成に力を注いでいます。
来るものは拒まず。去るものは追わず。 大阪医科薬科大学麻酔科学教室に興味をお持ちの方はご連絡をお願いいたします。

教授 南 敏明

学生の皆さんへ

一般の大学生だけでなく医学部に合格した学生でさえ、麻酔科がどのようなことを行っているのか答えられる人は多くありません。第4学年では麻酔科の役割についてのわかりやすい講義で一般的な手術麻酔、さらに小児麻酔や心臓血管麻酔などの一歩踏み込んだ麻酔について学習します。また、集中治療・ペインクリニック・緩和医療など麻酔に関連した講義で麻酔全般に対しての理解を深めます。

第5学年での実習は1週間あり、その間に手術麻酔・集中治療・ペインクリニックの3つをローテートします。手術麻酔では、麻酔の最も基本となる気道管理と麻酔導入方法についての講義を受け、シミュレーターを用いて気管挿管・脊髄くも膜下穿刺・末梢静脈路確保・動脈圧カテーテル挿入などの実技練習を行います。このシミュレーターを用いた実習は実際の患者さんを相手にする前に何度も納得できるまで練習できるため特に好評です。もちろん、実際に手術室に入っての麻酔実習もあります。マスク換気・気管挿管などの麻酔導入を見学し、生体モニタの読み方・人工呼吸器の設定方法・輸液の種類や流量の設定方法など現場で臨床に即した学習ができます。また手術室では個人の希望と能力に応じて末梢静脈路確保・マスク換気などを体験する機会があります。
集中治療室では敗血症・ショック・ARDS・栄養管理などの講義を受け、カンファレンスに参加し、患者さんの問題点や治療方針を臨床に即して学ぶことができます。
ペインクリニックでは、入院患者のカンファレンスに参加して痛みの原因と治療方法について学び、教授と一緒に回診します。入院患者を受け入れているペインクリニックは全国でも少なく、他施設ではなかなか経験できない重症の症例を学ぶことができ、手術室でレントゲンを用いながら行う各種の高度な神経ブロックを見学することができます。

第6学年で麻酔科を選択した場合、実習期間は2週間あります。1週間は手術室での実習になり、もう1週間は手術麻酔・集中治療・ペインクリニックから選択できます。それぞれ第5学年時よりも深く学ぶことができ、物足りなかった人でもきっと十分に得られるものがあるでしょう。

研修医の皆さんへ

麻酔科研修では患者さんの全身管理を学び、様々な手技を経験できることが特徴です。当院では、1年目の研修医は麻酔研修が必修で期間は8週間になります。必修であるからこそ多くの研修医にとって有用な研修になるように心がけています。具体的には手術を受ける患者さんの全身状態を把握し、併存疾患や手術の状況に合わせた、鎮静・鎮痛の適切な調整、人工呼吸器による呼吸管理、輸液の種類や量の調節、循環作動薬を用いた循環管理など、全身管理を学びます。将来どの科に進むにしても、患者さんの命、生体を扱う医師にとって、麻酔科研修で学んだことは無駄にはならないでしょう。

初めは難しいかもしれませんが上級医と一緒に麻酔を担当するなかで、ほとんどの研修医は次第にできるようになっていきます。
研修中に経験できる手技は、マスク換気・気管挿管・末梢静脈路確保・動脈圧カテーテル挿入・胃管挿入・脊髄くも膜下穿刺など、他科でも臨床に役立つものが多いです。
1年目の研修で麻酔科に興味を持たれたならば、2年目に麻酔を選択されることをお勧めします。2年目で麻酔科を選択した場合、手術麻酔だけでなく、集中治療やペインクリニックを選択することができます。

手術麻酔を選択した場合、1年目より合併症の多い症例や侵襲度の高い手術症例を担当する機会が増え、より繊細な麻酔を学ぶことができます。経験できる手技は、個人の希望と能力によりますが、硬膜外カテーテルの挿入、中心静脈カテーテル挿入を追加で学ぶことができます。

集中治療を選択した場合、重傷の患者さんを受け持ち、鎮静/鎮痛・呼吸管理・循環動態管理・栄養管理など手術麻酔とはまた異なった全身管理を行います。気管挿管および抜管、動脈圧カテーテル・中心静脈カテーテル(CVC)・末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)挿入などの様々な手技を学ぶ機会があります。

ペインクリニックを選択した場合は、帯状疱疹後神経痛・三叉神経痛・脊柱管狭窄症・脳脊髄液漏出症など、痛みで悩んでいる患者さんへの様々なアプローチを学ぶことができます。他施設ではほとんど経験できない、入院患者さんへの集約的な治療も経験すことができます。

子育て世代の支援

女性医師の比率が非常に小さい診療科もありますが、現在のところ当科の女性医師は3-4割を占めています。ライフステージに応じた働き方を提供するべくできる限りの体制を整えておりますので、妊娠・出産に際して産前産後休暇と育児休暇を取得し、勤務に復帰する医師がほとんどです。これらのライフイベントが20代後半や30代前半にあるとレジデントプログラムの時期や専門医の取得と重なるため、学生や研修医の方々から「妊娠・出産があっても専門医は取得できますか?」と問われることが度々あります。

前提として、麻酔科専門医の取得には医学的知識や技能の習得など、本人の努力は必須ですが「専門医の取得や更新に支障はありません。」とお伝えしています。また、本人の希望に応じて短時間勤務制度を利用することができます。女性医師に限らず男性医師も支援しており、子育て世代に非常に理解のある医局です。男性医師には配偶者出産休暇や産後パパ育休の制度があります。
実際に出産後に直面するのは「子供をどこに預けて復帰するか」ということですが、本学にはバンビ保育室があり、1歳未満でも保育可能ですし、一時預かりや病児預かりの制度もあります。ほかにも就学児向けの育児支援を含めたサービスも提供されており、本学の女性医師・研究者支援センターのサイトから閲覧可能です。多くの育児支援の内容が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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