• 大阪医科薬科大学
  • 大阪医科薬科大学病院

診療内容

口腔粘膜疾患の診断・治療

口腔粘膜疾患の原因は以下のごとく多彩であり診断に苦慮する場合も多い。

  1. 物理的・温熱的・化学的刺激:外傷、褥瘡性潰瘍、熱傷など。
  2. 感染:カンジダ症、ヘルペス性口内炎、歯性感染など。
  3. 腫瘍・腫瘍類似疾患:線維腫、乳頭腫、口腔癌、白板症など。
  4. 自己免疫疾患:ベーチェット病、天疱瘡など。
  5. 薬剤性:ヒダントインや降圧剤による歯肉増殖、ニコランジル舌潰瘍など。
  6. 血液・栄養状態:ハンター舌炎、プラマービンソン舌炎など。
  7. アレルギー:金属アレルギーなど。
  8. その他原因不明:再発性アフタ、扁平苔癬など。

 しかも各々の疾患が単独ではなく扁平苔癬、再発性アフタ、薬剤性潰瘍などに2次性のカンジダ症が合併するとさらに複雑な様相を呈する。また、粘膜疾患ではないが舌痛症(口腔心身症)を併発している場合などは一層診断が困難となる。
 当科においては様々な粘膜疾患を診断するために、細胞診、血液検査、病理組織検査、超音波検査、MRIなどの検査を行っているが、合理的に診断を行う目的で図1のようなフローチャートを用いるケースも多い。

ヘルペス性口唇炎
ヘルペス性口唇炎
小潰瘍が多発し自発痛や全身倦怠・発熱などの全身症状を伴う。
舌白板症
舌白板症
均一で軽度に隆起した白色病変で無症状。
歯肉類天疱瘡
歯肉類天疱瘡
歯肉粘膜上皮は擦過すると容易にはがれる。
頬粘膜扁平苔癬
頬粘膜扁平苔癬
白色レース状の部分と赤いビラン面が混在している。
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