診療内容
口腔ガン
舌、口蓋、頬粘膜、あごに発症する悪性腫瘍をCT、MRIなどの最新の診断機械を用いた病変の外科的切除、放射線療法、化学療法を組み合わせた先端医療、遊離組織移植による機能再建や歯科インプラント治療など、口腔ガンの一貫治療を耳鼻咽喉科・頭頸部外科(診療科長:河田了教授)、形成外科(診療科長:上田晃一教授)と連携して質の高い医療を提供しています。
顎顔面骨に発症した腫瘍や外傷などの手術後の機能再建法として、患者の腓骨や肩甲骨を血管吻合により骨欠損部に移植する血管柄付骨皮弁移植術が普及し、高い成功率を得ています。しかしながら、ドナーとなる腓骨や肩甲骨は直線的・平面的な骨であり、アーチ状の曲面を有する顎骨の欠損再建として用いる場合には、顎骨形態に固定させるために使用する金属プレートにドナー骨を形態適合させるために非常に多くの労力を要します。また再建後に必要となる咬合機能回復のためには、対合する顎骨(例えば下顎骨であれば、上顎骨)との咬合関係が手術後に回復しやすい位置に再建骨を固定することを考慮しなければなりません。われわれは、形成外科医・口腔外科医・歯科技工士が連携し、三次元立体模型からSurgical Repositioning Plate(SRP)と再建用プレートのプレベンディング、バイトプレートを術前に作製し、顎骨再建手術に安全で生体に優しい下顎骨再建手術の工夫を行っています。