再構成像:ほぼ正常分岐を示す左上葉で、静脈は上区系と舌区系に分かれて肺 内にはいる。気管支では、B4が空洞内側を前方に走り、腫瘍から中枢側にかけて著 しい壁の肥厚を伴い内膣はほぼ閉塞している。閉塞部分でB4bとB4aに分岐し、関 与気管支はB4aで、これが腫瘍により浸潤破壊されている。これにともない、随伴 するA4aやV4aも同様に著しい肥厚をきたし、内腔は閉塞している。B4bは基部で 狭窄をうけた後、内側を前方に走行し、ほぼ正常形態をしめす。 一方、空洞上縁はV3b、後内側にはV3aが入り、このことから空洞はほぼS4a全 体を占拠するものと思われた。空洞壁の内面には既存構造が比較的保たれており、 れは本空洞か腫瘍の壌死にともない形成されたものではなく、既に存在していた ところに腫瘍か内面または近傍に発生し、腫瘍漫潤を受けたもののようにも見える。