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気管支鏡にて扁平上皮癌。臨床診断T3N2M0の診断にて外科転科となる。

89.12.13:左上葉切除術十胸壁合併切除術
手術所見: リンパ節:郭清範囲R2a ,#4(0/1),#5(1/1),#6(2/2),#7(1/1),#8(1/1),#9(0/2),P3、p 3、D0、E0、PM0、p m 0
断端:胸壁断端(−)、胸壁浸潤(−)
術中診断:s T3N2M0、病期IIIA期
根治度:相対的治癒切除

手術材料: 生:大きさ18 x 9 x 3 cm、重さ440g、うっ血の強い左上葉肺で、炭分沈着は少ない。 胸膜は外側面で直径 3 cm の範囲で胸壁と強固に癒着しており、内部に直径 3 cm 程度の腫瘤 を触知する。15 x 7 x 1.1 cm の胸壁が合併切除されている。肺門リンバ節に腫大を認め ない。肺内に腫瘤を触知しない。

乾燥伸展標本(FlashPix:485K)

肉眼所見:うっ血の強い6 x 11 x 18.5 cm の大きさの左上葉肺で、炭分枕着は中等度、 肺門リンパ節踵大は認めない。外側面でS3‐4の境界部あたりでグ直径 3 cm の範囲て、胸壁 に強固に癒着し、この部の胸壁が4肋骨を含めて15 X 8.5 X 2.5 Cmの大きさで合併切除さ れている。胸壁外側面には4.5 x 3.5 x 3.0 cmの大きさの腫瘤がみられる。割面では腫瘤 は肋軟骨の周囲に発育し、内部に炭分枕着は認めらない。この下部に一致して肺内 に直径 3 cm程度の空洞が存在し、この壁の一部と胸壁とが腫瘍の浸潤によって癒着して いる。空洞の内くうには凝血塊を入れているが、壌死物質は見られす、きれいに内容 物を取り出せた。既存構造によると思われる索状物が内面を構成し、下前面、外側 壁は腫瘍浸潤により厚く肥厚している。過分葉を示す部分へは軽度の胸腔内への浸 潤も考えられる。



胸部単純/CT肺野/CT縦隔/乾燥伸展標本/軟線撮影/再構成像/組織像/最終診断