6年間で得た知識と経験をもとに、
学ぶ姿勢を忘れず
成長していきたい。
薬学部 第6学年細川 恵理菜 さん
- 大阪医科薬科大学の薬学部の魅力は
どこだと思いますか? - 私が一番魅力を感じたのは、大学病院での実務実習です。通常はずっと同じ病院で実習を行いますが、大学病院では期間を3つに分けて異なる病院で実習を受けられるプログラムが組まれており、一般的な病院薬剤師の知識・技能だけでなく、それぞれの施設の特色に合わせた専門的なことを学べました。実習の中で特に印象に残っているのが、入院患者さんが調子が悪いことを、実習生である私に最初に話してくださったことです。その患者さんのところに毎日訪れて話しかけていたので、信頼していただけたのかなと、やりがいが感じられた瞬間でした。

- 薬剤師国家試験に向けては、
どのように取り組みましたか? - 最初は、何から手をつけたらよいのか分かりませんでしたが、6年次から大学や予備校の対策授業がスタートしたことで、まずは授業の復習と過去問を解くところから始めました。また、予備校のオンデマンド授業も受けることができたので、苦手な分野を重点的に対策し、徐々に自分のペースや勉強のコツをつかむことができました。毎月、本番と同じ形式の模擬試験が実施され、結果はデータで可視化されるので、それに向けて毎回目標を立てて達成していくことで、勉強のモチベーションを維持することができました。

- 卒業研究ではどのようなテーマに
ついて
研究しましたか? - 生体機能解析学研究室に所属し、アシタバという植物の成分が乳がん細胞に対して抗がん作用を発現するメカニズムについて研究を行いました。私が扱っていたのは、トリプルネガティブ乳がん細胞株という細胞で、他の乳がんサブタイプに比べて悪性度が高く、現在の標準療法では治療が困難な場合が多いとされています。この研究が進んでいけば、将来的にトリプルネガティブ乳がんに有効な新たな治療薬が開発されるかもしれないと考え、少しでも貢献できればという気持ちで取り組みました。

- 学生生活の中で最も思い出に
残っていることは何ですか? - 5年次の時に、横浜で行われた日本薬学会に参加し、研究成果を発表したことです。発表の1カ月前から研究結果をまとめてポスター作成に取り組み、何度も先生に添削していただいて完成させました。発表の練習や質問対策のためにたくさん情報収集をして本番に臨み、当日は多くの方に発表を聞いていただき、有意義な議論を行うことができました。また、他の学生の発表を聞き、良い刺激を受けました。学会終了後には、研究室の友人と横浜を観光することもでき、本当にたくさんの思い出ができました。
学びのステップ
- 1 〜 2 年次
- 1・2年次では薬学の基礎的な授業に加え、外国語や心理学などの選択科目もあり、さまざまな知識を学ぶことができました。最初、想像以上の勉強量に戸惑いましたが、部活に参加したり、アルバイトをしたり、勉強と両立しながら趣味や友人との時間も充実できるよう、正しい生活リズムとスケジュール管理能力を身につけていきました。
- 3 〜 4 年次
- 授業がより専門的な内容になり、試験の難易度も上がって薬学部の大変さを再確認。4年次からは、調剤業務や患者さん応対などの実務実習に向けた練習が始まったことで、薬剤師という職種への理解が深まりました。医療現場における薬剤師の重要性や扱う薬のリスクを学ぶにつれ、医療人としての自覚や責任を感じるようになりました。
- 5 年次 〜 現在
- 実務実習では、薬学的な知識・技術だけでなく、患者さんとのコミュニケーションの取り方や物事を多角的な面から考える力が身につけられました。そして、自分がどのような薬剤師になりたいのか、そのために今できることは何かを見つめ直すきっかけになりました。今は国家試験の勉強を通して、より臨床的な薬学の知識を習得しています。
- 将来の目標
- 私の中で病院実習での経験が大きく、患者さんに寄り添いながら、安全で質の高い医療を提供できる薬剤師になりたいと考え、病棟業務に力を入れてる大学病院に就職を決めました。薬学部での6年間で学んだ知識と経験を生かし、現場に出てからも常に学ぶ姿勢を忘れずに、この人がいて良かったと思ってもらえるように頑張っていきたいです。