これまでの学びを総動員し、
将来につながる経験を積みたい。

医学部 第4学年谷口 拓海 さん

これまでで特に印象に残っている
授業について教えてください。
2年次の時の解剖実習(現カリキュラムでは1年次に実施)です。ラットなどの解剖経験はあったのですが、初めてご献体を前にした時の緊張感は忘れられません。教科書の写真などを見て知識としては頭に入っていたつもりでしたが、実際に手を動かして見てみないと分からないことがたくさんあり、学んできたことが実感を伴って理解できました。本当に多くのことを教えていただきました。今、友人と勉強していても「これは解剖の時にやったな」という話になるなど、あの時の経験が今にもつながっています。
共用試験に向けて
どのように取り組まれましたか?
医学的知識が評価される「CBT」に向けては、友人たちとラウンジに集まって、それぞれが学んだことを教え合ったり、問題を出し合ったりし、知識の共有とアウトプットを繰り返すことで、膨大な試験範囲を効率良く学ぶことができました。臨床技能・態度が評価される「OSCE」に向けては、友人と聴診器を当て合ったり、お互いの血圧を測り合ったりするなど、試験までひたすら練習しました。共用試験という大きな試練を乗り越えるうえで、協力し合える友人の存在がとても重要だったと感じています。
学部の学び以外で、
力を入れていることはありますか?
特に力を入れているのはサッカー部での活動です。約40人のチームメンバーと同じ目標に向かって一丸となって努力することはとても楽しく、大学生活を充実したものにしてくれます。また、試合が多いので、遠征などでさまざまな所に行くことができるのも楽しみの一つです。先輩から実習や試験に役立つ情報をもらったり、練習後にチームメンバーと一緒に勉強したりできるのも、部活の大きなメリットだと思います。
友人や先輩・後輩など、
周囲との関わり合いについては
いかがですか?
入学前に想像していたよりも、たくさんの人と関わることができています。友人たちとはいつも一緒に勉強をしていますし、休日に遊びに出かけたり、ご飯を食べに行ったり、本当に仲が良いです。また、部活を通して、たくさんの仲間ができただけでなく、卒業されて医師や看護師として働かれているOB・OGの方とも交流することができ、ここで得られたつながりは一生続く大切な宝物だと思います。

学びのステップ

入学前
小学生からずっとサッカーを続けており、将来は何かスポーツに関われる仕事がしたいと進路を考えていた時に、チームドクターという職業を見つけました。チームに帯同して、ケガの予防や治療、健康管理など、選手に寄り添い支えるという、その仕事内容に魅力を感じ、医学部を目指そうと決意しました。
12 年次
個人勝負だった大学受験とは違い、医学部ではみんなで一緒に勉強して、みんなで同じところを目指していきます。学年に比例して勉強量も難易度も上がってくるので、この時期にどれだけ勉強できる環境を整えられるかが重要だと思います。そういった意味で、1年次に良い勉強仲間と出会えたのは大きかったです。
34 年次
各診療科のさまざまな病気や治療について学ぶ臨床医学が始まって、勉強が一気に面白くなり、モチベーションも高まりました。間もなくスタートする病院実習では、患者さんと接する中で、今まで勉強してきたことをもっと深く理解できるのではと期待しています。また、将来働く現場をこの目で見られるのはすごく楽しみです。
将来の目標
医学を学ぶ中で、患者さん一人一人に人生があり、病院から出た後もその人生は続いていくことを実感しました。単に病気やケガを治したから終わりではなく、患者さんとのコミュニケーションを大切に、将来のことも考えた上で全力を尽くせる、患者さんの人生を診ることができる医師になりたいと考えています。