患者さんと向き合う中で、
自分がなりたい医師像が明確に。
医学部 第5学年岸本 裕里子 さん
- なぜ、医学部を目指そうと思われましたか?
- 親族に医療従事者が多く、患者さんのために働く姿を身近に見てきたこともあり、幼い頃から漠然と人助けができる仕事に就きたいなと考えていました。高校生になって具体的に進路を考える中で、人助けにもいろいろな選択肢があると悩んだのですが、人の命や人生に直接関わる医師という職業に大きな魅力を感じ、医学部の受験を決意。私立大学の中で伝統のある本学で学びたいと思い、入学を決めました。

- 病院実習に参加されて、
どのようなことを学ばれましたか。 - 病院実習では、各診療科で患者さんを担当させていただきながら、医療現場での対応を学びました。そこで感じたことは、患者さんのバックグラウンドを考慮して治療を進めることの大切さです。今まで座学で学んできたのは、この病気ならこの治療法という知識でした。しかし、実際に患者さんと向き合う中で、その症状や治療の希望は一人一人異なっており、単純な知識の当てはめでは駄目だと気付かされました。また、外来を見学した時に、先生が患者さんの苦しみにしっかり寄り添われ、患者さんが来る前と全然違う明るい表情で帰っていかれたのを見て、医療の力のすごさを再認識しました。

- 学部の学び以外で、
力を入れていることはありますか? - 私は国際交流部、バドミントン部、ESS、小児ボランティア部に所属しています。国際交流部では主将を務め、留学生の方々が快適に留学生活を送れるようサポートしました。帰国時に、「とても楽しく充実した時間だった」「後輩にも勧めたい」と言っていただけて本当にうれしかったです。どの活動においても素晴らしい先輩・同期・後輩に恵まれ、充実感あふれる学生生活を過ごせています。特に先輩方には、勉強方法や進路について相談に乗っていただくなど、いつも助けていただいています。

- 大阪医科薬科大学の魅力は、
どこでしょうか? - 本学の魅力は、やりたいことを全力でバックアップしてもらえる環境が整っているところです。私自身、さまざまな分野に興味を持ち、さまざまなことに挑戦してみたいと思ったのですが、そこで迷ったり悩んだりした時に、先生方がやってみたらと優しく背中を押してくださいました。個人的に相談しに伺った時などは、どの先生も忙しい中快く受け入れてくださり、丁寧に答えてくださいました。このような支えがあったからこそ、私は安心して新たな一歩を踏み出すことができました。
学びのステップ
- 1 〜 2 年次
- 受験勉強の時は、覚えた公式や定理などを応用して考えることが得意なタイプでした。しかし、1年次で学んだ基礎医学は、ただただ知識を詰め込む勉強が多く、それが私には合わなくてとても苦労しました。ただ、5年次で病院実習に参加するようになって、基礎医学の知識が診療に不可欠なものであることを強く感じています。
- 3 〜 4 年次
- 勉強、部活、研究と、多くのことに取り組みました。学生研究では、医療統計室を希望。元々、小児医療について興味があり、小児がんを克服した人にとって、がんがどのぐらい婚姻や結婚に影響を及ぼしたかを統計で調べました。配属期間後も、引き続きご指導いただきながら今も研究を続けており、学会発表も経験できました。
- 5 年次 〜 現在
- 病院実習では、白衣を着ている以上、学生だからという甘えは捨ようと心がけていました。実際の医療現場を経験し、患者さんと向き合う中で、責任感やチーム医療の大切さを実感。また、知識や技術だけでなく、患者さんへの思いやりや対応力の重要性を学び、将来目指したい医師像がより具体的になってきました。
- 将来の目標
- 患者さんにとって、病院で過ごす時間は生活全体のほんの一部です。私は、病院での診療だけでなく、患者さんの日常生活を含めた身体的・精神的な支えとなれる医師を目指しています。そして、患者さん一人一人の背景や思いに寄り添い、全人的なケア※を提供できるようになりたいです。 ※患者さんの気持ちや社会的立場なども含め、総合的に診断・治療を行うこと