研究課題名:

冠動脈CT血管造影(CCTA)と数値流体力学を応用して急性冠症候群(ACS)のプラーク破裂の機序を探究するための試験II(EMERALDII)

研究の意義

血行力学因子、動脈硬化により血管内に蓄積するプラークの脆弱性が、プラークの不安定化を来し、プラークの破裂によってACSは引き起こされると考えられています。しかし、ACSの原因となる動脈硬化プラーク破裂の機序は完全には解明されていません。近年、CCTA画像を用いて、従来の評価項目である狭窄重症度とプラーク特性に加え、数値流体力学と呼ばれる新たな技術を使って血行力学因子(FFR、WSS、APS)を計測することができるようになり、今後臨床応用が期待されます。

研究の目的

この研究は、過去の冠動脈CT血管造影検査を再解析し、これまでの評価法より、新たな血行力学因子を加えた場合のほうが、急性冠症候群の発症リスクを判定する性能が向上することを証明するために行われます。なお、この研究は、日本・韓国・米国・欧州・オーストラリアの心血管疾患を専門とする病院で共同して実施されます。

研究の対象

2008年12月16日以降に当院で冠動脈CT検査を施行され、かつACSを発症された患者さん。

研究の方法

本研究は、冠動脈CT検査の画像データを利用致します。冠動脈CT検査で得られる画像データは、個人を特定出来ないように匿名化した上で、海外の専門施設に画像データを提供します。専門施設にて血行動態因子の解析が行われ、その結果をもとに検討を行います。

研究期間

2019年5月7日~2022年12月31日

個人情報の内容およびその利用目的、開示等の求めに応じる手続き

患者さんの検査結果、治療内容などが本研究に利用され、得られた血行力学因子を用いてACS発症との関連性について検討致します。そのため、新たな費用や検査が発生することはございません。得られた患者さんの情報は個人を特定できない形で、集計させて頂きます。その結果が学会や医学誌に公表されることがありますが、患者さんのプライバシーは厳しく守られます。なお、ご自身の既存情報を研究に使用させて頂くことに対して同意頂けない場合は、下記の申し出先までご連絡ください(代諾者からの申し出は受付致しかねます)。申出された場合は、得られたデータは破棄し、当該研究への利用はいたしません。しかしながら、研究結果が出た後の参加拒否の申し出については、データを研究結果から削除することができかねますので、予めご了承ください。対象者の方の申し出により、他の対象者の方の個人情報保護や当該臨床研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、当該臨床研究計画及び当該臨床研究の方法に関する資料を入手又は閲覧できます。本研究にて取得しました情報は、研究責任者と当該研究に関わる者が利用させて頂きます。

個人情報の取り扱いに関する相談窓口

大阪医科薬科大学病院循環器内科 山内洋平

利益相反について

本学は臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性がでてきます。本研究に関して以下の事実を開示いたします。本研究は症例登録を行うにあたり、1症例200ドル、また、登録した総症例数に応じた施設管理手数料をソウル国立大学病院より当院循環器内科教室に資金提供として受けます。なお、このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性及び専門性を確保、または確保していることを社会に適切に説明するため、本研究は、本学の利益相反マネジメント規程に則して実施されております。

研究者名

研究責任者 循環器内科 助教 山内洋平
研究分担者 循環器内科 講師 森田 英晃
循環器内科 特務講師 藤阪 智弘
循環器内科 助教 宍倉 大介
循環器内科 助教 坂根 和志

問い合わせ、参加拒否の申し出先

〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
大阪医科薬科大学病院
循環器内科
担当:山内 洋平
TEL 072-683-1221(代表) 内線 3434

 

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