大阪医科薬科大学学報 8号
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32□ 看護学部教員による欧州大学訪問トマス・モア応用科学大学で講義している本学教員トマス・モア応用科学大学のInternational Daysに参加した様々な国からの看護系教員ザンクト・ペルテン応用科学大学の国際担当者と本学教員トマス・モア応用科学大学に設置された日本のブースで他国の教員と交流する本学教員ザルツブルク応用科学大学の看護学部教職員と本学教員ザルツブルク応用科学大学の教員と談笑する本学教員病気の回復を願う折り鶴の文化を紹介した本学教員ザルツブルク応用科学大学にてVR体験Osaka Medical and Pharmaceutical University国際交流センター/看護学部 国際交流委員会看護学部国際交流委員会の教員2名が、欧州の3つの大学を訪問しました。2025年3月17日(月)〜 21日(金)にかけては、ベルギーのトマス・モア応用科学大学を訪問し、50か国から約180名の国際交流担当者が集まる「International Days」というイベントに参加しました。このイベントでは、同大学との交流に加え、参加者同士の活発な意見交換が行われました。また、トゥルンハウト、ヘール、アントワープの3つのキャンパスを訪問しました。トゥルンハウトキャンパスでは、本学教員が日本の医療および看護に関する講義を行い、受講者には折り紙が配布されました。講義では、病気の回復を願って折り鶴を患者に届ける日本の文化について紹介され、参加者の関心を集めました。アントワープキャンパスで開催された「Networking Day」では、「Superdiversity(超 多 様 性)」をテーマとした 基 調 講 演が 行われ、「Kaleido scope(万華鏡)」や「Iceberg Model(氷山モデル)」といった多様性理解のためのアプローチが紹介されました。トマス・モア応用科学大学とは、昨年度に国際交流協定を締結しており、今回の訪問では今後の具体的な学生・教員の交流について意見交換が行われました。3月24日(月)には、オーストリアのザルツブルク応用科学大学を訪問しました。同大学では、「Fidelity・VR・Acting」の3つを柱としたシミュレーション教育が導入されており、本学教員もVR体験を行いました。カナダの企業と共同開発した500以上のシナリオがあり、急性期医療のみならず、うつ病患者との対話を想定したVRシナリオなども体験し、観察力とコミュニケーション能力の重要性について学びました。精神看護学の教員との交流もあり、地域ケアの課題や制度的な取り組みについて理解を深めました。オーストリアでは身体拘束時に病院弁護士への報告義務があり、再評価プロセスが制度化されていることも学びました。3月26日(水)には、同じくオーストリアのザンクト・ペルテン応用科学大学を訪問し、キャンパスツアーに参加しました。同大学には医療系学部のほか、ビジネスやメディアなど多様な学部があり、学内にはラジオ放送局も設置されていました。また、看護学部生の実習先である病院も訪問し、一般病棟、透析室、CT設備を備えた救急外来(トラウマケア・内科疾患対応)やヘリポートなど、充実した医療インフラを確認することができました。これらの訪問を通じて、各大学との今後の発展的な交流が期待されます。

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