̶そもそも高槻市が打ち出している健康医療先進都市とは、どのような考え方に基づくものなのでしょうか。濱田市長 全国的にみても高槻市の医療体制はすでに高いレベルにありますが、そのさらなる充実を目指します。たとえば引っ越しを考えている方は、どのような場所での暮らしを望まれるでしょうか。アンケートをとると、引っ越し先の条件として充実した医療体制を求める方がたくさんいらっしゃいます。医療重視の傾向は、高齢者や子育て世代の方など年代を問わず共通しています。自分が暮らす街の医療体制は全世代にとって最重要の関心事、だからその体制充実を図りたいと考えました。幸い高槻市には大阪医科薬科大学があり、日本でもトップクラスの医療体制が整っています。この恵まれた環境をより充実させるために「健康医療先進都市たかつき」を宣言しました。植木理事長 宣言を伺ってまず感銘したのが、市民を大切に思う市長のお気持ちです。市民の健康寿命を延ばす一方で、市民が病気になったときでも安心してもらえるだけの体制を整えておく。そんな街づくりを目指しておられるのですから、我々としても全面的に協力しなければならないと強く思いました。OMPU全ての市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療が受けられる「健康医療先進都市たかつき」、その推進に向けて2024年2月22日、高槻市と学校法人大阪医科薬科大学、高槻市医師会、高槻市歯科医師会、高槻市薬剤師会は『健康医療先進都市』推進のための連携に関する協定を締結しました。協定に込めた思いや大学への期待、また大学が果たすべき役割などについて濱田剛史 高槻市長と植木實 理事長が語り合いました。濱田市長 ご高齢の方にとって何よりの関心事は、やはり健康寿命です。一方で子育て世代の方々にとっては、我が子が病気になったときにどのような医療を受けられるのかが気になります。いずれにしても、住み慣れた街で高度な医療を提供してもらえるのが理想です。その意味で高槻市には、大阪医科薬科大学のおかげで万全の体制が整っています。本市は以前から「健康たかつき21」に取り組んできましたが、これも大学あってこそできる充実した活動となっています。その成果もあり、高槻市民の健康寿命は、全国平均を上回り、大阪府内ではトップクラスとなっています。̶高槻市民の健康づくりのために大学と大学病院は、どのような役目を果たせるのでしょうか。植木理事長 大学病院は市民の皆さんに高度で安全な医療を提供し、そのために欠かせない人材を大学が育成しています。大阪医科薬科大学は、共に歴史のある大阪医科大学と大阪薬科大学が統合して設立された医療系の総合大学です。本学では医師、薬剤師、看護師を養成していますが、いずれも免許取得後さらに5〜7年ほど修練を積み一人前の医療人となるまで育ててから、世の中に送り出しています。育成に際しては、患者さんを治療するうえで切り離せない役割を担う医師と薬剤師、医療サービスを3健康医療先進都市に大学はどう貢献できるか特 集健康医療先進都市たかつき を医療で支える大阪医科薬科大学
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