大阪医科薬科大学学報 3号
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̶最初に、新本館のA棟に加えて2025年に完成予定のB棟も合わせた当院の全体コンセプト「Super Smart Hospital」についてお聞かせください。南病院長 「Super Smart Hospital」とは、AIを積極的に活用して高い機能を備え、医師・医療関係者が診断・検査・治療に高い技量を発揮し、患者さんに快適な環境で最高の医療を施せる病院を意味します。具体的にはタブレットやスマートフォンを活用したAI問診の導入とペーパーレスの実現やICチップ付きリストバンドによる患者さんの情報収集などを予定していて、AI問診などは一部で既に導入済みです。一連の施策は2024年4月からスタートする国の施策「医師の働き方改革」を見据えた対応で2020年から工事を進めてきた地上12階と地下1階の新本館A棟が、今年5月に完成しました。その後、2カ月をかけた移転作業を経て7月1日に開院しました。まさに当院のコンセプト「Super Smart Hospital~超スマート医療を推進する大学病院~」を象徴する建物です。1階には三次救急を担う救命救急センターも設置され、名実ともに三島医療圏の最後の砦となります。本特集では南敏明病院長、中山サツキ看護部長、星賀正明副院長、鰐渕昌彦副院長にA棟についてお話しいただきました。病院看護部部長副院長副院長OMPUもあります。スーパースマート化は最終的には2025年のB棟完成に合わせて完成する予定です。中山看護部長 スーパースマート化の目的は、まずは患者さんの負担軽減です。現状はリストバンドにつけたバーコードで患者さんの情報を取得していますが、ICチップを埋め込めば毎回布団の下からリストバンドを出さなくてもよくなるなど患者さんの利便性が一層高まります。問診についてもあらかじめタブレット端末で済ませてもらえれば診察がスムーズに進むでしょう。またタブレット端末には診察から各種手続きに必要な一連の書類をすべて格納できるので患者さんは何枚もの書類を扱う面倒がなくなり、病院側としても事務処理をペーパーレスで行えるようになります。星賀副院長 様々な施設から将来のデジタル化を見据えた施策が進められていると実感しています。現時点ではB棟の建替え工南 敏明病院長超スマート医療を推進する大学病院への進化中山サツキ星賀 正明鰐渕 昌彦3特 集「Super Smart Hospital」の完成に向けて新本館A棟開院新本館A棟開院

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